明治から昭和の町並みを体感、常滑やきもの散歩道

街全体が明治から昭和を残す、常滑やきもの散歩道

中部国際空港やマリンスポットとして知られる常滑。しかし常滑を最大限堪能するためには、焼き物の町を外しては語ることはできません。常滑は遠く平安時代末期から現代に至るまで焼き物の町として栄えた地域。常滑焼として日本六古窯の一つに数えられ、多くの陶磁器製品がこの地から生まれました。

日本人に馴染み深い招き猫の置物は、ここ常滑が最大の産地。常滑は、そんな焼き物の町として今も日本を代表する地域の一つですが、明治時代から昭和にかけての町並みがそのまま現存する大変珍しい地域でもあります。「やきもの散歩道」として知られる常滑の町は、窯や煙突が数多く立ち並ぶ、古き良き日本の町の風景をそのまま体験させてくれる場所。

数多くの見所が存在します。その町並みは美しい日本の歴史的風土準100選に選出されるほど。本日は焼き物だけではなく町並みまでそのまま体験出来る常滑やきもの散歩道をご紹介します。

焼き物散策道

常滑やきもの散歩道へのアクセス

常滑やきもの散歩道は、約1時間で周遊することが出来る1.6キロのAコースと、INAXライブミュージアムなども含めた4キロのBコースとで分かれています。基本のベーシックなコースはAコース。

Bコースで訪れるスポットは点在しているため、それぞれ個別に訪れることをオススメします。どちらも出発点は陶磁器会館がスタート地点。陶磁器会館は常滑駅から徒歩で約10分ほどの場所にあり、カンデオホテルズ半田からも車で25分ほどでいくことができます。今回はAコースをベースにご紹介します。

焼き物散策道のスタート地点、陶磁器会館へはこちら

レンガ造りの煙突と窯の街

常滑やきもの散歩道は陶磁器会館をスタート地点にして、約1時間ほどで周遊出来る町並みです。わずか1.6キロの距離ですが、その区間に見所が満載。重要文化財や歴史的に貴重なスポットが多数存在します。そして何よりも常滑やきもの散歩道を特徴づけているのが、煙突と窯の多さ。

数多く現存するレンガ造りの煙突と窯は近代になってから建設されたもので黒い板塀の建物とともに、街全体が、近代日本産業の雰囲気をそのまま残す作りに。常滑やきもの散歩道の最大の魅力は、この1.6キロの街の区画のみがまるで別世界な点。歩いているだけで、タイムスリップした感覚を味わえます。

焼き物散策道

窯の煙突がたくさん

焼き物散策道

多数の窯が残ります

焼き物散策道

レトロな雰囲気満載です

焼き物散策道

お土産や体験のお店も

焼き物散策道

黒塀の家が立ち並びます

ドカン坂に代表されるドカンと坂の街

常滑やきもの散歩道をもう一つ特徴づけているのがドカンと坂です。常滑はかつて日本で最大級のドカンの産地とされ、近代ドカンが主力製品の一つだったという歴史があります。とりわけ明治以降、鉄道網が整備されると、灌漑用水路が線路で遮断されるため、水路を通すために、分厚くて強固なドカンが大量に必要になったという経緯があります。

こうしたことから、常滑やきもの散歩道には大量のドカンが街中に存在します。その最大の存在がドカン坂と言われる部分。やきもの散歩道を代表する風景の一つで、坂の左右の壁にドカンが大量に埋め込まれています。また坂道自体にはドカンの焼成時に使用された捨て輪の廃材が一面に敷き詰められており、見所の一つになっているほど。

また常滑やきもの散歩道は坂が非常に多く、廻船問屋瀬田家の前にある「でんでん坂」も同じような見所の一つです。

常滑焼き物散策道

ドカン坂

常滑焼き物散策道

ドカンが坂のいたるところに

常滑焼き物散策道

でんでん坂

常滑焼き物散策道

とにかく坂が多いです

常滑焼き物散策道

坂と細い路地の町並みは歩くだけで楽しいです

江戸時代の屋敷がそのまま残る廻船問屋瀬田家

常滑やきもの散歩道では明治・昭和の黒い板塀の家が数多く立ち並びますが、その最大の物が廻船問屋瀬田家です。江戸末期に栄えた日本の廻船問屋の旧家を修復したもので、常滑市指定の有形文化財にもなっています。当時の船道具や江戸末期から明治時代にかけての生活道具がそのまま展示されています。廻船問屋瀬田家はやきもの散歩道でも最大の見所の一つです。

常滑焼き物散策道

江戸から明治にかけての廻船問屋の屋敷がそのまま残ります

明治から昭和にかけて活躍、日本で最大級の登窯、陶栄窯

常滑やきもの散歩道の窯はその多くが昭和まで使用されていました。その中でも最大級のものが、登窯、陶栄窯です。陶栄窯は明治時代である1887年に開窯され、1973年まで使用されていました。その規模は現存する登窯の中でも最大級の大きさで、窯の裏側まで登ってみることができます。こちらは重要有形民俗文化財と近代化産業遺産にも指定されています。

常滑焼き物散策道

巨大な登り窯が残ります

陶芸教室や授乳室・オムツ替えも完備、登窯広場展示工房館

登り窯のすぐ手前にあり、巨大な煙突と広場が象徴的な登窯広場展示工房館。展示館の内部には中に入れる窯が展示されており、実際の常滑焼の窯を体感することができます。また展示スペースには多くの作品が展示されており、陶芸体験もこちらですることができます。またこちらは、授乳・おむつ替えのスペースも利用できますので、お子様連れの方の休憩場所としても最適です。

常滑焼き物散策道

陶芸教室や窯の内部、授乳スペースも

まとめ

これまでご紹介してきたのは、常滑やきもの散歩道の代表的な見所スポットですが、実際には街そのものが見所そのものといっても過言ではありません。ゆったりと散策することで、明治から昭和にかけてのノスタルジックな雰囲気を味わえます。常滑を代表する一大スポットとして訪れない手はありません。

常滑焼き物散策道