江戸時代の旅籠と蚕作りの歴史がわかる上田の名所。海野宿歴史民俗資料館

海野宿の建物の内部を堪能できる海野宿歴史民俗資料館

海野宿は、中山道から別れて善光寺、北陸地方に向かうための北国街道の代表的な宿場町です。詳しくは海野宿の記事でご紹介していますが、当時の旅籠やお店が数多く残る場所として街全体が重要伝統的建造物群保存地区として認定されるほどの街。

また海野宿は江戸時代は宿場町としてさかえ、明治時代に入ってからは蚕産業でさかえました。今でも当時の風景を残しつつ、何軒かが飲食店や、お土産物屋さんとして開いています。そんな海野宿の中において、江戸時代の旅籠の造りや、明治時代の蚕産業の名残をまるごと体感することができる場所があるんです。

本日ご紹介する海野宿歴史民俗資料館は江戸時代の寛政年間(1790年頃)の建物をそのまま資料館として改装したスポット。江戸の貴重な文化を建物内部や中庭にまではいって楽しむことができます。ちなみに料金は大人200円、子供100円と低価格。海野宿は町並み全体を歩くだけでも江戸の風情が堪能することができますが、海野宿歴史民俗資料館の建物内部を見ることで、ますます奥深いものになります。

海野宿歴史民俗資料館 宿場町 海野宿

海野宿歴史民俗資料館へのアクセス

海野宿は全長650メートルほどの長さの宿場町です。海野宿歴史民俗資料館はその海野宿の一番端にある白鳥神社から徒歩3分ほどの場所にあります。また海野宿自体には車でのアクセスが最適です。駐車場が白鳥神社のすぐ横にあるので、白鳥神社側から進むのがオーソドックスな回り方。カンデオホテルズ茅野から海野宿まではおよそ車で1時間20分ほど。周辺の上田市や小諸市とセットで観光されることをオススメします。

海野宿歴史民俗資料館はこちらです

旅籠作りの建物と蚕産業の史跡が見所

海野宿の最大の歴史的特長は二つの側面を持っていること。第一は旅籠に代表される江戸の宿場町としての機能。第二が明治以降宿場町の代わりとしてこの地域を支えた蚕産業としての機能です。海野宿歴史民俗資料館はその二つの側面を全て見ることができる貴重な資料館です。

江戸時代の旅籠は旅籠屋造りといわれる建築様式で格子戸のはまった木造の造りが特長的です。海野宿沿いには当時の旅籠を表す屋号が残り、和泉屋や福島屋といった旅籠の看板まで残っています。この海野宿歴史民俗資料館も同様の格子戸の旅籠造りの外観を残し、内部では、囲炉裏や畳の部屋がそのまま保存され目にすることができます。

一方で蚕産業に関する展示は入口の旅籠造りの建物をすぎて中庭に入ると広がります。当時の養殖に使用されていた道具や繊維製品に仕上げるまでの過程も展示され、明治時代に栄えた往時を偲ぶことができます。

海野宿歴史民俗資料館 宿場町 海野宿

旅籠の造りが見れます

海野宿歴史民俗資料館 宿場町 海野宿

江戸時代の暮らしがそのままわかる

海野宿歴史民俗資料館 宿場町 海野宿

蚕産業の名残も残す

建物以外にも海野の地の歴史的史跡が多数残る

この海野宿歴史民俗資料館では、旅籠の建物や、蚕の養殖道具以外にも見所が多数あります。建物を抜けて中庭に出ると、そこにはかつてこの旅籠の建物の大屋根につけられていた小屋根が展示されています。当時、明治時代にはいって蚕の養殖が開始された際、蚕を飼育するために室内を保温して一定の温度に保つ必要があった。その際、室内で火を焚く際の煙だしの換気口として設けられたのがこの小屋根ということ。

海野宿歴史民俗資料館 宿場町 海野宿

江戸情緒が感じられます

まさにこの小屋根の存在は蚕養殖を示す貴重な歴史的な遺物として中にはで見ることができます。また、小屋根とは別に、海野宿歴史民俗資料館では、この海野宿の歴史を示す史跡を目にすることができます。海野宿はその名前が示す通り、この地方一体を治める海野氏のものでしたが、甲斐(現在の山梨県)の武田氏によって滅ぼされました。海野氏の一族である真田氏は武田家臣となり信州先方衆として活躍しましたが、もう一つの一族である滋野氏はこの海野の地で天正年間に自害したとされます。

海野宿歴史民俗資料館 宿場町 海野宿

戦国時代の興亡の歴史もわかる

ここ海野宿民俗資料館ではその自害した滋野勘十郎能登守が葬られた石祠が姫宮として祀られています。そしてさらに、他にも海野宿歴史民俗資料館では、当時の宿場町としての繁栄を示す史跡が残ります。それが市神で、当時海野宿は善光寺へ向かう北国街道としてだけではなく、松代道や、祢津道、さらには中島の渡し船を利用して依田窪地方へと繋がる交通の要衝だったということから、商業の一大中心地として栄えた歴史があります。

その発展ぶりは江戸時代以前から続いていたようで、なんと毎月5回もこの地で市が開かれていたとか。そんな海野宿の殷賑ぶりを祀るために作られていたのが市神です。この市神は以前は御蔵小路裏にあったものを現在の場所に移して保存しているとのこと。かつての一大商業地として栄えた海野宿を偲ぶことができます。

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商業地として栄えた象徴です

まとめ

海野宿では、わずか650メートルの町並みを歩くだけでも江戸の歴史や文化を感じることができますが、海野宿歴史民俗資料館に訪れることで、その歴史や文化がより一層奥深いものになります。旅籠作りの建物の内部に触れられるだけではなく、蚕産業の成り立ちや仕組み、さらにはかつての一大商業地域として栄えたことを示す石碑まで、海野宿のあらゆる面をしることができるでしょう。街歩きと一緒に楽しめる上田のオススメ観光スポットです。

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