内子座。内子町に残る築100年の芝居小屋

内子座と内子町

内子座は、愛媛県内子町に残る今から100年以上昔、1916年に建てられた芝居小屋です。内子町は、江戸時代から明治時代にかけて、木蝋生産で栄えた商人の町です。内子座はそんな内子町の一大娯楽施設として建てられた芝居小屋なのです。

内子座は、築100年以上たつとはいえ、何と現役の芝居小屋として、現代でも数々の講演が行われているのです。お芝居から歌舞伎、更には落語まで、あらゆる催しものが開催される芝居小屋として楽しめるのです。またその一方で内子座は、貴重な観光スポットとしても訪れることが出来ます。

100年前に建てられた芝居小屋ということで、現代の劇場などでは見ることが出来ない独自の仕掛けや、情緒あふれるつくりは、見学だけでも一見の価値があります。本日はそんな内子町に残る、貴重な文化財、内子座をご紹介しましょう。

国の重要文化財にも登録され、内子町の観光スポットの中でも最も代表的な歴史的建造物の一つでもあります。ぜひ内子町観光の目玉として訪れておきたいスポットです。

愛媛 松山観光スポット 内子 内子座  愛媛 松山観光スポット 内子 内子座 

内子座の歴史。日本一の木蝋生産の町の娯楽施設

内子座は、大正5年、1916年に建てられたことはご紹介しましたが、なぜこれほどの規模の劇場を当時の内子町の人々は作ることが出来たのでしょうか。それは内子町のそれまでの発展ぶりが大きくかかわっているのです。

内子町は、江戸時代には大洲藩5万石の領内でしたが、大洲藩が開始した藩の殖産興業である木蝋生産の一大産地として、明治時代まで栄えた歴史があるのです。木蝋とは、ハゼノキからとれる油を抽出して作られたロウのことで、蝋燭や化粧品、クレヨンなどの日用品の原料になった材料です。

この木蝋生産では内子町は日本一の規模を誇っており、何と海外にも輸出されていました。そのため当時の内子町の商人は非常に裕福で、町も木蝋生産で潤っていました。こうした豊かな時代の娯楽施設として作られたのが内子座なのです。

木蝋そのものの生産は、大正から昭和にかけて、石油由来の製品に取って変わられることによって衰退していきましたが、内子座は貴重な文化財として、内子町の街並みとともに現代まで残され、更には現役の劇場としても利用されているのです。

愛媛 松山観光スポット 内子 内子座 

内子座の見所とは

内子座は、冒頭でもご紹介した通り1916年、大正5年に建てられた歴史的な芝居小屋です。ちょうど2016年で築100年を迎えたその建物は、ほかでは見ることが出来ないさまざまな見所が登場します。

もともとその成り立ちは大正天皇の即位を祝って地元の人々によって作られた芝居小屋で、大正、昭和の時代と経て今なお現役で活用されているのです。そんな内子座には、現代の劇場では見ることが出来ない見所が満載です。

 

木造2階建て瓦葺きの建物

内子座の見所の一つが、木造2回建ての瓦葺入母屋造の建物です。現代において、和風の本格的な芝居小屋としては、これほどの規模は中々見ることが出来ません。

瓦葺は日本の建築物では広く使用されているもので、神社建築や寺院建築で多用されているものです。一方、入母屋造も日本をはじめとする東アジアでよく見るつくりで、日本の古い建築物などでは一般的です。しかし、この瓦葺と入母屋造が利用されている建物では、お寺などではよく見るものの芝居小屋ではほとんど見ることが出来ません。

内子座は、昭和40年代に老朽化によって取り壊されようとしていたところを当時の町民の人々が、残すことを決め、町づくりの核とすることで、現代まで残されてきた貴重な存在なのです。

 

桝席と花道

内子座は、内部にはいると一面桝席が登場します。また、桝席の横を花道といわれる役者が歩いて演じる舞台が備え付けられています。桝席は、日本の伝統的な観客席として知られ、古くは古事記、日本書紀から登場します。

四角い升状の席で、観客席として流行したのは江戸時代初期の歌舞伎や人形浄瑠璃などの芝居小屋から広く普及するようになりました。当初は土間といわれ実際の土間や板敷きを区切って安い観覧料で座ることができたとされています。

内子座の桝席も人升に6枚の座布団が敷かれ、芝居を見ることが出来ます。内子座にはこの桝席のすぐ横に、花道も設けられています。花道とは、舞台から客席まで通ってくる廊下のような舞台で、観客と同じ高さで役者を目の当たりにすることができます。

もともと歌舞伎から始まったこの花道は、現代の歌舞伎では欠かすことが出来ない舞台の一つです。内子座ではこの花道が客席からみて左側に設けられており、役者を目の当たりで見ることが出来ます。

愛媛 松山観光スポット 内子 内子座 

大向。2階席も充実

内子座は古き良き日本の芝居小屋として、2階席も設けられています。この2階席は大向と言われる大衆席のことで、比較的低料金で座れる席であることから、常連が多く座る席とされています。

芝居で多くの観客を感動させることを「大向をうならせる」と言いますが、その代表的な二階席が内子座では利用することが出来ます。

愛媛 松山観光スポット 内子 内子座  愛媛 松山観光スポット 内子 内子座 

回り舞台と義太夫関

役者が実際に演じる舞台も、内子座は昔ながらのつくりを残しています。それが回り舞台といわれる舞台です。回り舞台とは歌舞伎ならではの舞台装置で、舞台の中央が丸く切り取られており、その部分が回転する構造になっています。

これにより歌舞伎役者が舞台で回転し、さまざまな場面を見ることができるとされています。更に、舞台の横には人形浄瑠璃では欠かすことが出来ない義太夫節を謳う、義太夫たちの専用の席、義太夫席も設けられています。

義太夫節は江戸時代の人形浄瑠璃語りの武本義太夫が始めた人形浄瑠璃の一種で、国の重要文化財にも登録されています。内子座では人形浄瑠璃を講演するための義太夫席も設けられているのです。

愛媛 松山観光スポット 内子 内子座 

奈落。役者の為の地下通路

内子座では、大変貴重な奈落も残されています。奈落とは、舞台のすぐ地下にある地下通路のことで、回り舞台などを動かすための仕掛けがあったり、舞台を運営する人達が地下を通ったりするための仕掛けです。

機械化されていなかった当時は舞台の回り舞台も人力で動かされていました。ちなみに奈落という名前の由来は、深くて暗いところにあるということからきています。

愛媛 松山観光スポット 内子 内子座  愛媛 松山観光スポット 内子 内子座 

内子座の利用案内

所在地:〒791-3301 愛媛県喜多郡内子町内子2102番地

TEL:0893-44-2840  

営業時間:9時00分~16時30分 (年末年始12月29日~1月2日は閉館)

駐車場:あり/7台(無料)

料金:大人400円/小・中学生200円/幼児無料/

※セット券(木蝋資料館上芳我邸、内子座、商いと暮らし博物館共通券)あり

木造2階建て瓦葺き入母屋造り

収容人員:650名

敷地:302坪

内子座の周辺観光スポット

内子町には内子座のほかにも多数の見所スポットが登場します。内子座の歴史でもご紹介した通り、内子町は江戸時代から木蝋生産で栄えた町で、その街並みは重要伝統的建造物群保存地区として残されているのです。

この重要伝統的建造物群保存地区では、江戸時代から明治、大正と続く美しい町並みが見れるほか、内子座と並ぶほどの見所スポットが登場します。ここではその街並みの概要と、見所の観光スポットをいくつかご紹介しましょう。

 

八日市護国。内子町の街並み

内子座から歩いて10分ほどで行ける街並みが、八日市護国エリアです。八日市護国は、全長600メートルの街道ですが、その左右には数多くの町屋や豪商の屋敷が残されています。先にご紹介した通り、内子町は木蝋生産で栄えましたが、木蝋生産の拠点がこの八日市護国なのです。

ここには多種多様な意匠の建築物が立ち並び、現代では見ることが出来ない古き良き日本の風景が登場します。また、都市景観100選や、日本の道100選、など美しい町並みが楽しめる町としても知られ、見所が盛りだくさんです。八日市護国には、木蝋生産の豪商である芳我家の住宅などもあり、内子座と共に訪れることが出来ます。

愛媛 松山観光スポット 内子 街並み 愛媛 松山観光スポット 内子 街並み 愛媛 松山観光スポット 内子 街並み

上芳我邸木蝋資料館

内子座と共に、内子町の観光スポットで最大の見所が上芳我邸木蝋記念館です。芳我家は木蝋生産を行っていた豪商で、内子町では、本芳我邸、中芳我邸、上芳我邸と残されています。そのうち上芳我邸が、最大のもので、当時の豪商のお屋敷から木蝋生産の設備、更には美しい木蝋製品の数々が展示されている記念館です。

上芳我邸木蝋資料館の見所の一つが、豪商の邸宅兼、お店で、江戸時代から明治、大正にかけての国内最大の木蝋業者の邸宅が目の当たりにすることが出来ます。全部で10棟の建物が現存しており、そのすべてが重要文化財に登録されています。内部では美しい木造建築の屋敷が登場し、現代では決して見ることが出来ない姿を目の当たりにできます。

また木蝋資料館では、木蝋製品や製蝋用具1444点が保管されており、そこでは木蝋によって作り出された美しい製品が目の当たりにできます。こちらも一見の価値ありです。こちらの上芳我邸木蝋資料館は内子座との共通券で回ることができます。

愛媛 松山観光スポット 内子 本芳我邸 愛媛 松山観光スポット 内子 本芳我邸

本芳我邸

愛媛 松山観光スポット 内子 中芳我邸

中芳我邸

愛媛 松山観光スポット 内子 上芳我邸 愛媛 松山観光スポット 内子 上芳我邸 愛媛 松山観光スポット 内子 上芳我邸上芳我邸

上芳我邸木蝋資料館の利用案内

所在地:喜多郡内子町内子2696

TEL:0893-44-2771

定休日 年末年始(12/29~1/2)

駐車場 なし/町並駐車場(有料)をご利用ください

営業時間:9時~16時30分

料金:大人500円/小・中学生250円

※セット券(木蝋資料館上芳我邸、内子座、商いと暮らし博物館共通券)あり

商いと暮らし博物館

内子座と八日市護国の途中にある見所スポットが商いと暮らし博物館です。商いと暮らし博物館は、実際の江戸時代から続く商家を改装した博物館で、かつての薬局や雑貨店を再現した町屋になっています。

内部では当時の商人たちの暮らしぶりが再現されており、商いの町内子町の姿が目の当たりに擦ることが出来ます。こちらも内子座と上芳我邸木蝋資料館との共通券で回ることが出来ます。

愛媛 松山観光スポット 内子 商いと暮らし博物館 愛媛 松山観光スポット 内子 商いと暮らし博物館

商いと暮らし博物館の利用案内

所在地:喜多郡内子町内子1938

TEL:0893-44-5220

営業時間:9時~16時30分

定休日:年末年始(12/29~1/2)

駐車場:駐車場なし/町並駐車場(有料)をご利用ください

料 金:大人200円/小・中学生100円

※セット券あり(木蝋資料館上芳我邸、内子座、商いと暮らし博物館共通券)

まとめ

内子座は、今から100年以上昔に作られた芝居小屋として、今でも現役で活用される貴重な文化財です。現代では目にすることが珍しい、古き良き日本の芝居小屋が目の当たりにできるだけではなく、実際の歌舞伎や人形浄瑠璃、落語などの催し物も多数開催されています。

ぜひ、内子町の観光スポットの一つとして、おすすめです。