内子の町並みを堪能できる全長600メートルの八日市護国

松山からわずか35分の隠れた町並み

内子町は、愛媛県の中心地である松山から、車でわずか35分の場所にある隠れた町並みスポットです。有名な大正時代の歌舞伎座である内子座が代表的な観光スポットですが、内子町の魅力はその昔ながらの町並みにあると言えるでしょう。本日ご紹介するのは、内子の町並みとして代表的な八日市護国と言われるスポット。

全長600メートルにも及ぶ町並みは、江戸時代から明治、大正と残る建築物が見所で、町並みそのものが伝統的な価値があるとされる重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。この八日市護国は内子座と双璧を成すほどの、最大の観光スポットであり、「内子の町並み」として多くの人が訪れます。

本日はこの内子町の最大の見所でもある内子の街並み、八日市護国の観光についてご紹介しましょう。内子町は、江戸時代から明治、大正にかけて木蝋生産で栄えた地。その木蝋生産の一大拠点として栄え、そして豪商の街として知られた場所でもあるのです。

全長600メートルという短い街道には内子の歴史や木蝋生産で栄えた豪商の名残がまるごと残されており、歩いてまわるだけで、現代では味わうことができない貴重な体験をすることができます。是非、内子観光の目玉として内子の町並み、八日市護国を訪れることをオススメします。

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内子の町並み、八日市護国へのアクセス

内子観光の中心である、内子の町並み、八日市護国へは車でのアクセスが最適です。八日市護国の街道に入る手前に、高昌寺というお寺がありこのお寺の目の前が大きな駐車場があります。内子の町並みへはこの駐車場に車を止め高昌寺に参拝したあと行くのがいいでしょう。ちなみに高昌寺には日本最大級の石造涅槃仏があり10メートルもの寝そべった仏像を見ることができます。この内子の街並みまでは愛媛の中心地でもある松山市内からは車で35分から40分ほどで行くことができます。

内子の町並みはこちらです

内子の町並み、八日市護国の歴史

内子の町並み、八日市護国の観光をご紹介する前に、その歴史についてもご紹介しましょう。内子の町並みである八日市護国は、一見すると山の上にある約600メートルの街道ですが、その町並みは商家と長屋でほとんどが構成されています。もともとこの街道は江戸時代から明治時代を通じて木蝋(かつてのロウソクの原料)生産で栄えた町なのです。

電気が普及している現代では明かりを灯すためにロウソクを使用することはありませんでしたが、電気が通っていない江戸時代や、インフラがそこまで普及していない明治時代において、暮らしの中でロウソクは必需品とも言える存在でした。そのロウソクの主原料であったのが木蝋で、ウルシ科のハゼノキの果実から抽出された脂肪分で作られています。

この木蝋生産は、江戸時代に大洲藩が殖産興業として始めた事業で、明治時代には日本一の生産量を誇ります。幕藩体制下における藩経済は米中心の経済でしたが、多くの藩は米だけでは経済が成り立たず、自ら事業を作り出して藩経済を活性化させた時代です。

内子の木蝋生産もそんな江戸時代の幕藩体制から生まれた産業だったのです。その後明治維新を経て近代化が進む中、内子の木蝋はロウソク以外にも、クレヨンや化粧品などさまざまな製品の原料として活躍し巨大な富をこの小さな町にもたらします。

特に木蝋生産の一大商人であった芳我家は上芳我、下芳我、中芳我など数多くの分家を持ち、その商家と邸宅は内子の町並みである八日市護国でも最大の見所です。この木蝋生産は残念なことに、主力原料が石油にとって変わられることや、ハゼノキの減少などによって大正時代に衰退し現在にいたりますが、今の内子の町並み、八日市護国では、木蝋で栄えた内子の歴史が色濃く残されています。

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上芳我邸木蝋記念館。木蝋生産の豪商芳我家の邸宅あとや生産工場が見れる。

上芳我邸木蝋資料館:内子の町並み、八日市護国で最大の見所

駐車場に車を止めて、高昌寺に参拝後、内子の町並み、八日市護国の入口までは徒歩で2分から3分ほどです。内子の町並み八日市護国はこの入口から約600メートル程の街道で形成されており、周囲に多数の商家や町家が、当時のままの姿で残されているのです。

入口から街道に入ってほどなく左手に登場するのが、内子の町並み、八日市護国で最大の見所ともなる上芳我邸木蝋資料館です。この上芳我邸木蝋資料館では、木蝋生産で日本一を誇った内子の豪商、上芳我家がそのまま展示資料館として見ることができるのです。

そこでは江戸時代の商人の暮らしぶりにはじまり、木蝋で作られた美しいプロダクトの数々を目の当たりにできます。また、木蝋生産は芳我家の本芳我三右衛門が大量生産方法を19世紀半ばに編み出し産業として本格化した経緯があります。上芳我邸では、こうした木蝋生産の工程も余すところなく展示されているのです。

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巨大な邸宅です。

上芳我邸の見所①:豪商の広大で細部にこだわった邸宅が見れる

上芳我邸の見所の第一は、当時日本一の生産量を誇った豪商の広大な邸宅を目の当たりにできる点です。入場券を購入したあとは、巨大な商人の家に入ることができ、さまざまな部屋を目の当たりにできます。商談部屋や客間、家族が過ごす部屋から茶室など、邸宅内には美しい装飾が施されています。この上芳我邸は全部で10棟の建物が現存しておりいずれも重要文化財。貴重な江戸時代の豪商の暮らしぶりを見ることができます。

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当時の贅を凝らした豪商の邸宅の内部に入ることができます。

上芳我邸の見所②:重要有形民俗文化財1.444点を収蔵の資料館

上芳我邸の見所第二は、実際の木蝋製品が多数修造されている木蝋資料館です。この木蝋資料館は邸宅とは別に設けられており、そこでは多数の木蝋によって作られた製品を見ることができます。その数なんと用具も含め1444点が収蔵されており、いずれも重要夕景民俗文化財です。また最大の見所は、木蝋によって作られた美しいロウソクや、化粧品、クレヨンなどの日用品を見ることができます。

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こちらの木蝋博物館は、さまざまな美しい木蝋製品を見ることができます。

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化粧品からロウソク、クレヨンまで石油にとって変わられるまでの美しい木蝋製品の数々。

上芳我邸の見所③:木蝋生産の工程が再現

最後に上芳我邸では江戸時代から明治時代まで行われてきた実際の木蝋生産の工程が見ることができます。ハゼノキを高温にした後に、脂肪を圧搾する方法などが、当時の工具とともに展示されており、江戸期から明治時代に前世を誇った木蝋生産の工程がわかります。

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ハゼノキからつくる当時の製造工程も見れます。

上芳我邸木蝋資料館の問い合わせ

  • 個人:大人500円、小人250円
  • 団体:(20人以上)大人380円、小人200円
  • 時間:9時から16時30分
  • 電話:0893-44-2771

中芳我邸:旧内子銀行頭取の邸宅と庭園が見所

内子の町並み、八日市護国で次に登場するのが中芳我邸です。中芳我邸は、旧内子銀行頭取であった芳我家の分家二代目当主吉右衛門の邸宅跡であった場所です。芳我家は、上記の上芳我邸でご紹介したとおり、内子の町に何軒も分家が存在し、本芳我、上芳我、下芳我、中芳我とそれぞれにゆかりの建物が観光スポットとして落とすれることができるのです。

中芳我邸もそんな芳我家の分家の一つで、内子の経済を明治から大正、昭和と支えた人物の庭園を目の当たりにできるのです。入場料は200円。

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かつての内子銀行の頭取であった芳我家ゆかりのスポットです。

本芳我家住宅:屋敷の装飾が見所。重要文化財の邸宅

中芳我邸の次に登場するのが、重要文化財の本芳我家住宅です。この建物は、木蝋生産で栄えた芳我家が明治22年(1889)に建てたもので、雄大で豪壮、かつ細部にこだわった装飾が見所の建築物です。特に鏝絵(こてえ)と言われる彫刻が施された建物で、当時の豪商の勢威の高さが伺えます。この本芳我家は隣に土蔵を併設しており、内子の町並み、八日市護国のなかにおいても一際異才を放った存在と言えるでしょう。こちらは建物の内部には入れませんので、外から見て楽しむ感じです。また庭園は見学可能です。

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本芳我邸です。

大村家住宅:内子の町並みで最も古い町家①

この本芳我家邸宅と同時に隣同士で建てられているのが大村家住宅です。大村家住宅は、実は内子の町並みで最も古いとされる町家の一つなのです。建てられたのが江戸時代の寛政年間(1789年から1801年)とされ、内子町の木蝋生産が始まる前からこの街道、八日市護国に存在していたとされます。当時の町家は商家も兼ねており、明治時代には藍染も行っていたとのこと。こちらの大村家も内部に入ることはできませんが、その痕跡も土間には残っているとされています。

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本芳我邸と隣同士にある大村邸も八日市護国を代表する建物です。

内子町家資料館:内子の町並みで最も古い町家②

もう一つ、内子の町並みで最古を誇る町家が、内子町家資料館です。こちらの内子町家資料館も、上記の大村家住宅と同じ、寛政年間に建てられた建物として知られ、内子の町並みを形成する貴重な文化財です。こちらは名前のとおり町家資料館として改装され、内部にまで入ることが可能です。

こちらは無料で休憩場所としても開放されており、町歩きで疲れた足を休める場所としても最適と言えるでしょう。こちらの町家も住居と商家を兼ねていたとされ、貴重な姿を見ることができます。

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内子の商人の家は大抵が住居と一体となった町家です。

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町家資料館では内部もみれます。

大森和蝋燭屋:今でも続く内子の木蝋づくり。見学もできる

最後に、内子の町並み、八日市護国で今でも残る木蝋づくりを見学することができる場所があるのです。それが、大森和蝋燭屋です。大森和蝋燭屋は、江戸時代から続く木蝋づくりのロウソク屋さんで、今でもハゼノキからつくる伝統的な技法を残して木蝋を製造しているのです。

電気が普及したことや、ロウの原料が石油にとって変わられてしまってからは、内子ではほとんど消滅してしまいましたが、この大森和蝋燭屋では職人さんの技を見学することもできるのです。また、木蝋の注文もでき、購入することが可能です。

まとめ ゆったりとした散策にオススメ

内子には、今回ご紹介した内子の町並み、八日市護国以外にもさまざまな観光スポットが存在します。こうした観光スポットは、この八日市護国を抜けた先に続々と控えており、更なる内子の奥深さを味わうことができるのです。

現代ではなかなか見ることができない町並みや伝統工芸、商人たちによって栄えた独特の建物など、こうした特長が内子ならではの魅力となり、多くの人々を惹きつけているのだとおもわれます。ゆったりと半日近くの時間をかけて散策すると、より一層内子の町の魅力を味わうことが出来るでしょう。

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