巴波川(うずまがわ)と蔵の街遊覧船の観光スポット

巴波川(うすまがわ)とは。蔵の街栃木のシンボル

栃木県の観光名所として最も有名な存在が日光東照宮でしょう。「日光の社寺」として世界遺産にも登録され、国宝や重要文化財など数々の見所が登場します。江戸幕府を開設し、およそ260年間にも及ぶ太平の世を築いた徳川家康を祀る関東地方の一大観光スポットです。

当初、徳川家康は、静岡県に残る久能山東照宮に埋葬されましたが、その後、日光東照宮に移され現在の場所に眠ることとなりました。久能山東照宮から移された年が元和三年、1617年ですが、その際、霊柩と同時に多くの荷物も日光に運びこまれました。

日光は栃木県の山中にあり、荷物の輸送にはかなりの手間がかかったと思われますが、実は江戸から川をさかのぼって荷物が運ばれたのです。それが本日ご紹介する巴波川です。栃木 観光スポット 巴波川 栃木 観光スポット 巴波川

巴波川は“うずまがわ”といい、栃木市の市街地を今も流れる栃木の歴史の中心ともいえる川です。江戸時代には江戸に多くの材木を運ぶために利用され、江戸との交易の中心ともなった川です。

当時の巴波川は、利根川を通り江戸の木場まで材木を運ぶための重要な交通ルートで、多くの商品や文物が取引されました。現在は国の一級河川として整備されていますが、江戸時代には巴波川沿いに数多くの蔵が建てられ、栃木は商人の町として栄えたのです。

そんな栃木市の発展ときっても切り離せない巴波川は、現在でもその美しい蔵の街の風景の一部を占めている存在です。

実際に巴波川を周遊することができる蔵の街遊覧船や、蔵屋敷跡が見れる塚田歴史記念館など、江戸情緒たっぷりと残る観光スポットが目白押しです。

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巴波川と蔵の街遊覧船へのアクセス

巴波川とその中心的な場所でもある蔵の街遊覧船の乗り場は、栃木市の最大の見所でもある蔵の街のほぼ中心部にあります。

栃木市の蔵の街は、日光東照宮へと続く例幣使街道を中心に見世蔵が立ち並ぶ一大スポットですが、その路地裏に入った場所に巴波川がのこります。

栃木駅からは徒歩で10分ほどの場所にあり、蔵の街の観光スポットの中心でもあり、駐車場などがある栃木市観光協会からは徒歩5分ほどの場所にあります。

またお隣の佐野市にあるカンデオホテルズ佐野からは車で30分ほどの場所にあります。

蔵の街遊覧船はこちらです

※Google mapに登録されている場所と異なり、実際は塚田歴史記念館の隣に乗船場があります。

巴波川と栃木蔵の街の歴史。江戸時代の流通の中心

巴波川は、冒頭でもご紹介した通り、江戸時代には江戸との重要な交易ルートとして使用されていました。陸路で物資を運ぶのに比べて、川による輸送の方がはるかに楽だった時代です。巴波川から利根川を通れば、さまざま支流に通じているため、江戸だけではなく埼玉県や千葉県などとの交易にも使用された川です。

そのため巴波川は関東地方の南北を結ぶ交通ルートとして認識され、その一大拠点でもあった栃木市は物資の集散地として興隆を極めました。主な取引品目は材木で、関東地方では山岳部が多い栃木県ならではの立地として、数多くの材木が切り出され、巴波川を通って木場に集積されました。

ちなみに木場は現在でも材木の集積地として利用されている場所です。栃木市は、この巴波川の利便性と交易性によって、一大発展を遂げました。また、巴波川とともに栃木市の発展に大きく貢献したのが例幣使街道で、江戸から日光を結ぶ中心的な街道として、栃木市はその宿場として栄えたのです。

まさに栃木市は人と物資が集まる一大経済都市であったのです。現在の栃木市は、この例幣使街道沿いと、巴波川沿いに、江戸時代や明治時代の発展をしのばせる蔵の風景が広がります。

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乗船を楽しめます

蔵の街遊覧船。江戸情緒の蔵の風景を満喫できる

巴波川は栃木市の主要な観光スポットの間を流れていますが、最もその醍醐味を体験することができるのが、蔵の街遊覧船です。

蔵の街遊覧船は、実際に巴波川に浮かぶ船に乗ることで、川から蔵が立ち並ぶ風景を堪能できる観光名所のこと。わずか20分の乗船時間ですが、江戸時代ならではの雰囲気をじっくりと味わうことができるのです。

蔵の街遊覧船から見える市街地では、塚田歴史記念館などの江戸時代から残る蔵屋敷が立ち並び、貴重な時間を過ごすことができます。

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蔵の街遊覧船名物、船頭唄や季節ごとの楽しみも満載

蔵の街遊覧船は約20分ほどの時間をかけて、巴波川(うずまがわ)の一部幸来橋から巴波橋付近を周遊します。目の前に広がるのは、塚田歴史伝説館の蔵たち。徒歩で街を散策するのとは一風変わった遊覧船ならではの蔵の街の景色が広がります。

20分の周遊の間は、蔵の街遊覧船の名物とも言える船頭さんの船頭唄が聞け、江戸情緒たっぷりのひと時を過ごせるでしょう。また、この蔵の街遊覧船は季節によっていろいろな催しものがあり訪れる人を飽きさせません。毎年10月から1月に行われる、うずま冬ほたるキラフェスでは3万個のLEDで巴波川(うずまがわ)がライトアップされる中、夜間の運行が楽しめます。

LEDのイルミネーションに照らされた幻想的な蔵の街を目の当たりにできます。さらには隔年11月に開催され多くの山車が登場するとちぎ秋祭りでも遊覧船のナイトクルーズが楽しめます。

ちなみに通常の蔵の街遊覧船の受付は3月から11月が10時から16時、12月から2月が11時から15時となっており、天候や水量によって中止になる場合がるのでご注意を。

料金は大人中学生以上で700円、小学生は500円、幼児は無料となっています。

待合所(乗船場)も見所たくさん

蔵の街遊覧船は乗船を待つ待合所も見所がたくさんです。旧喜多川邸といわれる屋敷跡が改装されており、邸宅の内部も、江戸時代の商家さながらの雰囲気が残されています。

また待合所の庭では、実際の遊覧船として使用される船が展示されており目の当たりにできます。ここでは船頭さんもおりますので、蔵の街の歴史や観光について聞いてみるのもいいでしょう。

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乗船場所の内部もさまざまな展示が

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乗船に使用する傘

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船も展示されています

蔵の街遊覧船の利用案内

所在地:〒328-0037 栃木県栃木市倭町2-6 蔵の街遊覧船待合処

TEL・FAX 0282-23-2003

電話受付時間 10:00 ~ 15:00

休日:年末年始、荒天時

運行時間:3月~11月10時~16時、12月~2月10時~15時

料金:大人中学生以上700円、小人小学生500円、幼児無料

巴波川周辺の見所スポット。蔵の街の見所たち

巴波川の見所スポットは、蔵の街遊覧船だけではありません。蔵の街遊覧船では川から周囲の蔵屋敷や雰囲気を楽しめますが、その周辺のスポットは実際に見学することもできるのです。

ここでは栃木蔵の街のうち、巴波川周辺に残る観光スポットに絞ってご紹介しましょう。

塚田歴史伝説館。巴波川の歴史もわかる

ちょうど蔵の街遊覧船の待合所の隣にあるのが塚田歴史伝説館です。塚田歴史伝説館は、かつての江戸時代の材木回漕問屋です。冒頭でもご紹介した通り、栃木市は巴波川を使って江戸の木場まで材木を運ぶための集積地でしたが、その中心的な役割を果たしたのが塚田家です。

当時、この交易によって栃木市は大いにうるおい、数多くの商売を目的とした見世蔵が立ち並びましたが、中でも材木商であった塚田家は最大規模を誇ります。巴波川沿いに立ち並ぶ8軒の蔵は雄大で、その敷地の広さは120メートルにも及ぶほど。

ここではその当時の材木問屋の暮らしと同時に、巴波川にちなむ伝説などを知ることができます。内部では、豪商の邸宅だけではなく、材木問屋らしく、さまざまな種類の材木の展示や、雄大な日本庭園も残されており、巴波川の風景とともに、蔵の街を最も体感できるスポットの一つといえるでしょう。

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塚田歴史伝説館の利用案内

所在地:栃木県栃木市倭町2-16

TEL:0282-24-0004/FAX:0282-24-0005

営業時間:9時30分~17時(入館受付は16:30までに)

定休日:1・2・3・7・8・9・12月の月曜日(祝日の場合開館)、年末年始

専用駐車場:大型 : 2台 / 普通 : 15台

料金:大人700円、小人300円

横山郷土館。明治時代の銀行と商家が見れる

巴波川をさらに北上し、歩いて5分ほどの場所にあるのが横山郷土館という独得のたたずまいをした建物です。横山郷土館は、江戸時代ではなく明治時代に建てられた建造物です。栃木市は江戸時代を通して蔵の街として発展を遂げましたが、その発展は交通網が現代ほど発達しない明治時代まで続きました。

横山郷土館は、明治時代の銀行である栃木共立銀行の建物がそのまま残されている建物で、明治41年から昭和17年まで実際に銀行として運営されていました。

また、半分の建物は麻問屋として営業してきた建物で、入り口がそれぞれ分かれています。そのたたずまいも近代化が進む明治時代の和洋折衷の建物で、巴波川の景色と相まって独得の雰囲気が漂います。栃木 観光スポット 横山郷土館 栃木 観光スポット 横山郷土館 栃木 観光スポット 横山郷土館 栃木 観光スポット 横山郷土館

横山郷土館の利用案内

所在地:栃木県栃木市入舟町2-16

TEL:0282-22-0159

営業時間:9時~17時(入館は16時30分まで)

定休日:月曜日(月曜日が祝祭日の場合は開館し、翌日休館)

料金:大人300円、中学生以下無料

栃木県庁堀

もう一つ、巴波川沿いではありませんが、横山郷土館のすぐ近くにある見所スポットが栃木県庁跡と堀です。栃木県庁は現在は宇都宮市に設けられていますが、かつて明治初期には現在の横山郷土館の裏手あたりにありました。

厳密にいうと、現在の栃木県は栃木市と宇都宮市の二つに分かれており、当時の栃木市の県庁出会った場所がこの建物なのです。

この県庁の堀はその当時にできたもので、現在は県の指定文化財、史跡に登録されており、蔵の街栃木の見所スポットの一つとして楽しめます。横山郷土館から徒歩2,3分ほどですので、こちらに足を延ばしてもいいでしょう。栃木 観光スポット 栃木県庁堀 栃木 観光スポット 栃木県庁堀 栃木 観光スポット 栃木県庁堀

まとめ

巴波川は蔵の街栃木の発展の源流ともいえる川です。現代のように公共交通機関が発展していない江戸時代においては、物資を運搬するための流通網として活躍したのです。

そしてその流通網によって、人、モノ、金が集まり町が興隆を極めました。巴波川はそんな知られざる栃木市の発展の歴史と、今も町に残る美しい蔵屋敷の風景を現代の私たちに思い出させてくれる存在ともいえるでしょう。

ぜひ、栃木市の観光のおすすめスポットとして巴波川をおたのしみください。