四天王寺。聖徳太子が建てた巨大なお寺

四天王寺とは

四天王寺は、今から約1400年前に聖徳太子が建てたお寺として、歴史的にも文化的にも有名な存在です。一般的に聖徳太子ゆかりのお寺として有名なのは法隆寺ですが、四天王寺は法隆寺と同じく聖徳太子建立の、日本で最古の仏教寺院の一つとしても有名なお寺です。

聖徳太子は、飛鳥時代の皇族であり、政治家として知られ、当時の朝廷による中央集権国家の体制を作った中心的な人物として知られます。

現在は、聖徳太子という呼び方以外にも厩戸王という名前で知られることも多く、有名な冠位十二階の制などを定めた人物として歴史の授業では小学生から学ぶ存在です。

そんな聖徳太子ゆかりのお寺として広大な広さがのこる四天王寺は見所がいっぱいです。金堂や五重塔、仁王門や南大門、講堂、など飛鳥時代を彷彿とさせる建物が広大な敷地の中に立ち並び、国指定の重要文化財も数多く残ります。

また、数多くの美術工芸品も収蔵されており、国宝とされる品が多数存在します。

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四天王寺へのアクセスと周辺の観光スポット

四天王寺は、電車では環状線・地下鉄御堂筋線・谷町線の天王寺駅から徒歩12分ほど、地下鉄谷町線四天王寺前夕陽ケ丘駅から徒歩5分、近鉄南大阪線阿部野橋駅から徒歩14分ほどで行くことができます。

車でアクセスする場合には、駐車場がないため、周辺の有料のコインパーキングを利用しなければなりません。四天王寺の周辺には、さまざまな観光スポットがあり、動物園や美術館がある有名な天王寺公園があります。

また天王寺駅は、日本で一番高いビルとされるあべのハルカスがある駅で、その展望台からは絶景が見渡すことができるでしょう。

 四天王寺の利用案内

所在地:大阪府大阪市天王寺区四天王寺1-11-18

拝観時間:8時30分から16時30分(4月~9月)、8時30分から16時(10月~3月)六時堂は18時まで

拝観料:中心伽藍、大人300円、高校・大学200円、小中学生無料

    庭園、大人300円、高校・大学200円、小中学生200円

    宝物館、大人500円、高校・大学300円、小中学生無料

 

 四天王寺の見所

四天王寺は、日本最古のお寺の一つとして、数々の見所があります。四天王寺は、飛鳥時代に建てられたとはいえ、度重なる火災や、大阪夏の陣による焼失、太平洋戦争時による空襲などによって焼失と再建を繰り返し現代にまで至ります。

そのため、創建当初の建物はほぼ残されておらず、江戸時代や近代に再建されたものになります。しかし、その建物の形や境内の区画は、飛鳥時代そのものを模したつくりになっており、そうした点からもほかのお寺では感じることができない、飛鳥時代ならではの雰囲気を味わうことができます。

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 四天王寺式伽藍配置。6世紀の大陸建築様式がのこる

四天王寺の見所の第一は、創建当時の飛鳥時代の伽藍配置である四天王寺式伽藍配置が見れる点です。四天王寺式伽藍配置とは、南北を一直線に建物が並び、その周辺を回廊によって囲む作りで、南から仁王門、五重塔、金堂、講堂という順番に並び、その周辺を回廊が囲み、仁王門から講堂まで続きます。

この伽藍配置は、中国や朝鮮半島に見られたものが元になっており、当時遣隋使の派遣に熱心で、制度や仏教を導入する際のお手本とされたことがうかがえます。

先の述べた通り、創建当時の建物はほぼ焼失されてしまっているため、鉄筋コンクリートなどによって再建されたものも含みますが、建築様式から伽藍配置まで飛鳥時代に近づけるように作られているため十分当時の雰囲気を味わえます。

こうした独得の伽藍配置は、日本最古とされる四天王寺ならではのもので、圧倒されることでしょう。

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 石鳥居。日本三鳥居の一つ、国の重要文化財

四天王寺には数多くの重要文化財が残されています。その中でも最も古い存在の一つが、石鳥居です。この石鳥居は創建当初は木造でしたが、1294年忍性律師によって石造りに作り替えられました。

その古さからも、吉野の金峯山寺の鳥居、厳島神社の大鳥居とともに日本三鳥居の一つに登録されている存在です。この石鳥居は、1294年以来、何度も修理を施され現代まで残されてきたもので、非常に価値がある鳥居です。

また、この鳥居は春分や秋分の夕暮れのときに、太陽がちょうど鳥居の中心に入り西の海に入ることから、仏教の修行法の一つである日想観の始まりの地ともされており、法然上人や弘法大師空海といったのちの高僧もこの場所で修行したとされています。

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六時堂と石舞台。国の重要文化財

四天王寺のもう一つの見所は、中心伽藍の建物の裏手にある六時堂と石舞台です。この二つの建物は、国の重要文化財に登録されている建物で、独特の雰囲気が漂います。

六時堂は、1623年に建立された建物で、瓦葺きの建物です。堂内には薬師如来と四天王像が安置されており、美しい姿を目の当たります。

また、この六時堂の目の前にあるものが日本三舞台の一つに指定されている石舞台です。この石舞台は、住吉大社の石舞台、厳島神社の平舞台とともに三舞台に指定されており、聖徳太子の御霊をお慰めする聖霊会の際の舞台となります。

この舞台は、六時堂の周囲を取り囲む亀の池の石橋の上に組まれたもので、非常に珍しい舞台です。

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 聖霊院

中心伽藍の裏にあり、また六時堂と石舞台の隣にあるのが聖霊院です。聖霊院は聖徳太子を祀る院です。こちらの建物は前殿と奥殿の二つの建物に分かれており、聖徳太子象が祭られています。

こちらも四天王寺の見所の一つです。

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 七星剣と丙子椒林剣。国宝、聖徳太子所蔵の剣(東京国立博物館所蔵)

四天王寺の見所の一つとして、現在は東京国立博物館に帰宅されている存在が聖徳太子が所蔵していたとされる二つの剣、七星剣と丙子椒林剣です。

七星剣は、中国の春秋戦国時代、有名な政治家であり武将でもある伍子胥が楚王から授かったとされる剣で、日本でも数点現存するとされています。

四天王寺所蔵の七星剣は、聖徳太子が所蔵していたとされる直刀です。またもう一つの丙子椒林剣も正徳大師所蔵のもので、四天王寺に伝わっていたものです。

この二つの剣は、一般的に有名な日本刀が誕生する以前の刀剣であるため、剣は両刃で、まっすぐな直刀の形をしています。

 四天王寺と仏教普及

聖徳太子は、当時隋といわれた中国の政治体制を見本に制度を作り、同時に国の中心ともなる宗教の確立にもつとめました。それが仏教です。日本には古くから存在する宗教として、神道がありましたが、神道はその地域に古くから根差したもので、また八百万の神といわれるように、より地域に密着した信仰でした。

しかし、本格的な中央集権国家の建設をする上では、税の徴収を全国にいきわたらせ、制度を隅々まで普及させる必要がありました。その際、民衆を統治するための一つの切り口として有効的であるとされた存在の一つが仏教だったのです。

いずれ仏教と神道は神仏習合により日本に溶け込み、より身近な存在になりますが、飛鳥時代の当時に建てられた四天王寺は、その発祥ともいえる存在で、仏教を学ぶための総本山だったのです。

いわゆる八宗兼学、すなわち日本に存在する8つの仏教の宗派の中心的な存在で、天台宗の最澄、真言宗の空海、融通念仏の良忍、浄土真宗の親鸞、時宗の一遍などが四天王寺に参篭したとされています。

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 四天王寺の周辺観光スポット

四天王寺の周辺にはいくつかの周辺観光スポットが存在します。先にもご紹介した通り、天王寺公園やあべのハルカス展望台は一度は訪れておきたい場所です。

四天王寺の参詣とともに、こうした観光スポットを訪れることでより観光が充実したものになることでしょう。

天王寺公園。大阪夏の陣の真田幸村本陣も残る場所

四天王寺の周辺観光スポットの一つとして、代表的な場所が天王寺公園です。天王寺公園は大阪市立美術館や天王寺動物園などがある広大な公園で、日本庭園の慶沢園や大阪夏の陣で真田幸村が本陣を構えた茶臼山古墳などが存在します。

この天王寺公園はこのように様々な見所スポットがありますが、中でも茶臼山古墳は、大阪夏の陣で戦い、徳川家康の本陣まで攻め入ったとされる真田幸村の本陣があった場所として有名です。

また、慶沢園は、住友家の茶臼山本邸庭園として、美しい風景を楽しむことができます。更に動物園などは家族で楽しむことができるため、用途に合わせて利用できるのが魅力です。

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 天王寺公園の利用案内

  • 所在地:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-108
  • 入園料:無料(動物園や美術館は別途かかる)
  • 駐車場:あり

 あべのハルカス展望台

四天王寺の周辺の観光スポットとして、最寄り駅である天王寺駅にあるあべのハルカス展望台はおすすめスポットの一つです。あべのハルカスは日本で最も大会ビルとして知られ、その高さは300メートルにも上ります。

かつては横浜ランドマークタワーが296メートルで日本一でしたが、あべのハルカスができるにおよび、その地位を譲りました。あべのハルカスは百貨店とオフィス、美術館などが融合する複合商業施設で、展望台としても楽しめます。

展望台は「ハルカス300」という名前の展望台で、地上58階から60階までが展望フロアとして大阪の街を一望のもとに見渡すことができます。今回ご紹介した四天王寺や天王寺公園も眼下に見下ろすことができ、さらにその先の大阪城まで見通すことができるのです。

60階が最上階で天上回廊として東京スカイツリーの次に高い展望台として楽しめます。また、その下の58階はスカイガーデンとして、レストランやバーなどが設けられ食事も楽しむことができます。

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 あべのハルカス展望台の利用案内

  • 所在地:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目1番43号
  • 営業時間:9時から22時
  • 年中無休
  • 入場料金:大人1500円、中高生1200円、小学生700円、幼児4歳以上500円

 まとめ 

四天王寺は日本最古の仏教のお寺として、他では見ることができない飛鳥時代の伽藍配置を目の当たりにすることができます。

また、建物の多くは重要文化財に登録され、創建当時の姿を模して造られているため、貴重な飛鳥時代の雰囲気をたっぷりと堪能することができます。

ぜひ周辺のあべのハルカス展望台や天王寺公園などともに訪れてみてはいかがでしょうか。