廻船問屋瀧田家。常滑焼き物散策道の見所スポット

廻船問屋瀧田家とは

日本有数の焼き物の町として知られる常滑市。常滑焼の一大観光スポットである焼き物散策道は、江戸や明治の情緒があふれる観光スポットが登場するおススメのエリアです。そんな焼き物散策道の見所のひとつが今回ご紹介する廻船問屋瀧田家です。

廻船問屋とは江戸時代に登場した商人で、今でいうところの物流会社兼商社のような存在です。船主のために荷物を集め、それを日本各地の様々な場所に運び商いをする商人です。別名船問屋ともいわれる商人で、江戸時代には日本各地に存在しました。常滑市もかつては知多半島の港町として、廻船問屋が多く存在した町で、今回登場する瀧田家も江戸時代から明治時代にかけて廻船業を営んでいた商人です。

積荷を集めて目的地まで輸送するだけではなく、積荷の引き取りや、売買、保管、管理に加え、売買相手の斡旋や仲介、相場情報の収集などを行います。その業務は非常に幅広く、まさに日本の商社の源流をなすものと言えるでしょう。そんな廻船問屋ですが瀧田家は特に18世紀初頭からここ常滑の地で栄えた旧家です。

記録では1845年には積周丸と宝周丸という二隻の船をもっていたとされ、さらには5代目の1856年のときにはなんとその持ち船は4隻にも拡大していました。当時の廻船業では、持ち船を持つまでが大変で、船乗りや雇われ船頭から自ら船を持ち一大商人に出世した人物などもいました。

その後明治に入ってからは廻船問屋だけではなく木綿問屋を開き、知多半島を代表する問屋になるほど事業が拡大しました。しかし、近代技術の発展と共に蒸気機関で動く蒸気船が登場すると人力と風の力による廻船はすたれ、1883年頃に洋式船に座を譲り廻船業から撤退しました。常滑焼き物散策道の途中に登場するその住宅は、江戸や明治の情緒あふれる日本家屋として様々な見所が登場します。

常滑 焼き物散策道 廻船問屋瀬田家

常滑。焼き物と港町

常滑は古代から焼き物産業で栄えた町ですが、同時に知多半島に面したその地理的条件から常滑湊として貿易も盛んにおこなわれていました。特に江戸時代から明治時代にかけては廻船業で栄えた都市として有名な場所で、常滑湊から江戸に向けて多くの廻船が出ていました。

因みに江戸時代は廻船業の時代といっても過言ではなく、日本各地で廻船業が盛んになり、多くの文物が交易され各地で廻船問屋が登場した時代です。今回登場する瀧田家もそんな常滑を代表する廻船問屋の一つとして知られています。現在瀧田家がある場所は焼き物散策道の名スポットの一つでもあるでんでん坂の前にあります。

常滑焼は日本六古窯の一つに数えられる焼き物で平安時代末期から始まった一大産業です。室町時代には旧常滑町の周辺に集まり、江戸時代から現代にかけても発展しました。近現代に入っては特に土管やビルなどにも利用され、一大産業として知られています。のちにご紹介しますが、常滑焼の象徴の一つでもある土管や瓶などを埋め込んだでんでん坂の隣に廻船問屋瀧田家があります。

常滑 焼き物散策道 廻船問屋瀬田家

廻船問屋の姿がそのままに

瀧田家の見所

それでは瀧田家の見所をご紹介しましょう。焼き物散策道は歩いて回る2時間ほどのコースですが、30分近く進んだところで登場するのが瀧田家です。焼き物散策道には多くの窯や住宅がありますが、突然、江戸や明治の雰囲気がただよう建物が登場します。

常滑 焼き物散策道 廻船問屋瀬田家

商家らしい入口です

江戸時代の商人の暮らしがわかる

廻船問屋瀧田家の最大の見所がその建物です。この建造物は、今から遡ること約170年近く前、江戸時代末期である1850年頃に建築された建物を復元したものです。冒頭でご紹介したように瀧田家は、廻船を4隻もち、木綿問屋を開くほどに成長していました。そのため、現在復元されている広大で整備された屋敷は、江戸時代の廻船問屋の勢いと豊かさを示すものと言えるでしょう。

因みにこの瀧田家の建物は常滑市の指定文化財に登録されています。またこの主屋だけではなく土蔵なども復元されており、ここでは展示なども楽しめます。更に廻船問屋瀧田家では、当時の建物を保存するだけではなく瀧田家に保存されていた、さまざまな当時の生活道具や船道具などの展示も行われており、江戸から明治初期にかけての商人の邸宅がそのまま味わえます。

常滑 焼き物散策道 廻船問屋瀬田家

内部にも入れます

江戸時代の商人は商売の機能と家族と暮らしていた住居が一体となった商家のスタイルですが、廻船問屋瀧田家もまさにその商家の形をとっており、入り口には、番頭さんが座る、帳場などが設けられています。更に邸宅の奥には、座敷や土間、台所、かまどなどが見れます。

常滑 焼き物散策道 廻船問屋瀬田家

住居もかね美しい庭園も

2階は座敷も綺麗に整えられており、2階から眺める庭や周辺の街並みの景色は美しい姿がみれます。邸内は広大な主屋と蔵、庭園などで構成されており、江戸時代の白壁と黒塀の美しい建物は焼き物散策道のなかでも秀逸です。

常滑 焼き物散策道 廻船問屋瀬田家

商家の暮らしがわかります

常滑 焼き物散策道 廻船問屋瀬田家

常滑焼の壺も

「でんでん坂」の由来にもなった瀧田家

廻船問屋瀧田家のもう一つの見所が瀧田家の入り口にあるでんでん坂です。でんでん坂は、すぐ近くにある土管坂とともに、いわば常滑焼もの散策道の象徴の一つでもあります。でんでん坂は道路に多数の焼き物が埋め込まれることで模様が作られている珍しい坂で、その周囲の壁にも多数の常滑焼の壺が埋め込まれており、独特のレトロな雰囲気の坂として楽しめます。

このでんでん坂ですが、その名前の由来になったのが瀧田家からだといわれています。当時、瀧田家では、ここの丘から知多半島の常滑湊に入ってくる船の様子を監視しており、主人に伝えたところから「伝の山、通称でんでん山」と呼ばれ、そこから「でんでん坂」になったと伝えられています。当時はこの場所から伊勢湾の船の動きが見えたことを示しています。

常滑 焼き物散策道 廻船問屋瀬田家

目の前がでんでんさかです

廻船問屋瀬田家へのアクセス

廻船問屋瀬田家は常滑焼き物散策道のルート内にあります。常滑焼もの散策道はおよそ1時間ほどかけて、焼き物で栄えた明治・昭和の町並みを体験できる散歩道。廻船問屋瀬田家は散策道の序盤から中盤にかけて位置しいてます。ちょうど坂の名所として知られるでんでん坂の目の前に。ちなみに焼き物散策道は陶磁器開館に車を止めてスタートするのがいいでしょう。陶磁器開館へは常滑駅から約徒歩5分ほど。カンデオホテルズ半田からは車で20分ほどでいくことができます。

廻船問屋瀬田家はこちら

廻船問屋瀧田家の利用案内

所在地:愛知県常滑市栄町4-75
TEL:0569-36-2031 
FAX:0569-36-2031
開館時間:9時30分〜16時30分
休館日:年末年始
入場料:200円(20名以上の団体は150円)中学生以下は無料

廻船問屋瀧田家の周辺観光スポット

廻船問屋瀧田家は常滑焼き物散策道の一スポットとして周辺にさまざまな観光スポットが登場します。ここでは焼き物散策道の概要と、特に瀧田家の周辺のおすすめをご紹介いたします。

常滑やきもの散策道

常滑やきもの散策道は、およそ2時間かけて焼き物の町を回る周遊コースです。そこでは常滑焼として栄えたさまざまな観光スポットが登場します。常滑焼は先にもご紹介した通り、平安時代から現代まで続く常滑の一大産業であり、今でも多数の窯が存在し、焼き物を作っています。常滑焼で代表的な存在がいくつかありますが、茶碗などの食器や花器、瓶、招き猫、土管、タイルなどが存在します。

このやきもの散策道はそんな常滑焼にちなむさまざまな展示が登場します。例えば焼き物散策道の入り口には巨大な招き猫の置物が登場します。これは日本一の招き猫の生産地である常滑を象徴しています。焼き物散策道の象徴ともいえる土管坂では、坂の周囲の壁が土管で作られており、廻船問屋瀧田家の隣のでんでん坂とともに、レトロな雰囲気が満載です。更に、焼き物散策道では焼き物体験ができるスポットがいくつか登場します。

やきもの散策道

やきもの散策道

こうした体験スポットでは実際に焼き物と絵付けなどの体験ができ、旅の思い出に残る自分の作品を持って帰ることができます。このやきもの体験は窯を使いますが、焼き物散策道では、昔から残る巨大な窯も登場します。廻船問屋瀧田家から歩いてすぐの場所にある登窯がそれで、今から遡ること130年ほど前の1887年に作られた窯です。

実際にこちらは1974年まで使用されていた窯で、登窯としては日本最大級の存在です。ここでは8つの焼成窯と10本の煙突が特長で、国の重要有形民俗文化財にも登録されているほどなのです。

この登窯はその周囲を歩いて回ることができます。常滑焼き物散策道はおよそ2時間で回ることができますが、これ以外に、INAXライブミュージアムやとこなめ陶の森などを加えるコースもあります。INAXはトイレをはじめとした住宅建材のメーカーですが、ここ常滑を本社に構える企業で、ライブミュージアムでは、INAXの製品だけではなく常滑焼に関するさまざまな面白い展示が楽しめます。

世界中のタイルを集めた世界のタイル館や、ぴかぴかの泥だんごを作ることが出来る体験館など、そこでは子供だけではなく大人も楽しめる一大博物館として利用することができます。一方とこなめ陶の森では、常滑焼の歴史的な展示と、森に囲まれた中での常滑焼の展示が楽しめる博物館として、貴重な時間を過ごすことができます。こちらの二つのスポットは歩いていくことも可能ですが、車でのアクセスをお勧めします。

やきもの散策道

やきもの散策道

まとめ 貴重な廻船問屋の邸宅と江戸から明治の文化がしれる

廻船問屋瀧田家は常滑焼もの散策道の見所スポットの一つです。白壁と黒塀による江戸時代の廻船問屋の姿と焼き物の町として街中に陶器と煙突、窯が並び立つ町並みのマッチングはより一層この散策道のレトロ感を引き出しています。入場料は300円、中学生以下は無料で入れますので、オススメです。また周辺には焼き物散策道のさまざまな見所やINAXライブミュージアム、とこなめ陶の森などもあり、充実した観光が楽しめます。