
坂の上の雲を通して松山の魅力がわかる
文学の街と言われる松山ですが、その背景には正岡子規や夏目漱石といった明治時代の近代文学の礎を築いた人たちの存在が欠かせません。そして、さらに現代に入りより一層文学としての価値を高めたのが司馬遼太郎の作品、坂の上の雲の存在が大きいと言えるでしょう。
坂の上の雲は明治維新を迎えた日本が近代化を迎え、当時の帝国主義政策を取る列強の一つロシアと戦う日露戦争を描いた長編作品。主人公として描かれたのが松山出身の3人の人物で、二人は軍人としてロシア軍と戦った秋山兄弟。そしてもうひとりは秋山兄弟の弟秋山真之と友人であった正岡子規になります。
正岡子規は日本の俳句研究の開祖とも言える人物ですが、秋山好古と秋山真之の兄弟は、坂の上の雲でその存在が全国的に知られるようになったといっても過言ではありません。ここ松山ではそんな司馬遼太郎の小説にゆかりのある場所がたくさん存在しますが、そんな起点ともなる場所が坂の上の雲ミュージアム。
本日は松山城の麓にあり、萬翠荘のすぐ隣にある文学の街松山の一角を成す坂の上の雲ミュージアムをご紹介します。
坂の上の雲ミュージアムへのアクセス
坂の上の雲ミュージアムは路面電車の大街道駅から徒歩2分ほどの距離にあります。国の重要文化財である萬翠荘の隣にあり、一緒に訪れることをオススメします。また駐車場がないため周辺の駐車場を利用するか、路面電車と徒歩での利用がいいかもしれません。ちなみに、坂の上の雲ミュージアムは、今年8月にオープンするカンデオホテルズ松山大街道の目の前、徒歩1分の場所です。歩いてすぐアクセスできるので是非、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
坂の上の雲ミュージアムはこちらです
松山の観光資源のガイダンス的存在
坂の上の雲ミュージアムは司馬遼太郎の小説坂の上の雲に因む展示が充実した博物館です。明治時代の松山の風景や、3人の主人公、秋山兄弟と正岡子規に関する写真や作品、日露戦争と松山に関わる歴史的な展示などが展示されています。
構造は2階から4階になっており、2階は坂の上の雲の小説や明治時代に関する書籍が閲覧できるライブラリースペース、コンサートやイベントなどができるホールになっています。小説の世界がわかるのは3階からで、ここでは近代国家へと進む明治時代の流れを展示品やギャラリーで見ることが。
4階では坂の上の雲の主人公である3人のエピソードやゆかりの資料が展示されています。このように、坂の上の雲ミュージアムは松山市全体を「屋根のない博物館」に見立てて、松山全体に広がる、観光資源にスポットを当てる役割があるといってもいいでしょう。
言うなれば坂の上の雲ミュージアムの展示施設を通して、各スポットに実際に訪れるガイダンスの意味を持っています。こうしたことから、松山観光の最初に訪れてみるのもいいかもしれません。
安藤忠雄の設計で回遊式に見れる
坂の上の雲ミュージアムのもう一つの特徴は建物自体に大きな特徴があります。三角形のスロープ形状をしているのが特徴で、有名な建築家安藤忠雄氏が手がけた建物です。入口は2階で、各フロアをスロープで回る仕組み。
まさに回遊式庭園のように、松山と近代日本、日露戦争の歴史がわかる展示スタイルになっています。ちなみに安藤忠雄氏は日本を代表する建築家で、日本全国に数多くの作品を残しています。
まとめ
坂の上の雲ミュージアムは、司馬遼太郎の小説坂の上の雲を読んでいない人にとっても問題なく楽しめるミュージアムです。また読んだ人にとっては、実際の舞台である松山と、登場人物たちに関する展示品を見ることで、より一層理解が深まるでしょう。
また、先に述べたとおり、松山市全体の観光資源をガイダンスする役割もあるため、松山観光をより充実させるためにおとずれてみてもいいかもしれません。ミュージアム内にはカフェも併設されており、安藤忠雄氏のゆったりとした建物で落ち着いたひとときを過ごすのにも最適です。
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