奈良の世界遺産を巡る旅

奈良の世界遺産とは

奈良は日本でも有数の観光地として知られ、数多くの世界遺産が登場する場所でもあります。特に日本の一番最初の都があった場所として知られ、日本国内だけではなく世界中から毎年数多くの観光客が訪れるのです。奈良の世界遺産は、大きく分類すると3か所に分けることができます。

第一が古都奈良の文化財として、東大寺や興福寺、春日大社など、平城京からの流れを組む寺社などの世界遺産です。第二が法隆寺地域の仏教建造物として、聖徳太子ゆかりの法隆寺と法起寺があげられます。そして第三が、紀州へと通じる紀伊山地の霊場と表詣道として、奈良県では吉野が世界遺産に登録されています。この3つの世界遺産には多数の見所スポットがあります。

東大寺大仏殿

古都奈良の文化財

奈良の世界遺産で最初にご紹介するのが古都奈良の文化財です。ここでは、日本でも最も有名な観光スポットたちが多数登場します。主に東大寺、興福寺、春日大社がある奈良公園、更にはその周辺にある元興寺、少し離れた場所にありますが、薬師寺と唐招提寺、平城京跡が“古都奈良の文化財”に含まれます。いわば、奈良時代を築いた平城京に都があった時代の文化財で構成されており、ここを回るだけでも奈良の主要な観光スポットは網羅できてしまうほどです。

興福寺

古都奈良とは

奈良時代はいわゆる平城京に都が置かれていた西暦710年から平安京に794年に遷都するまでのおよそ84年間の時代です。律令国家としての体制が整った時代でもあり、天皇を中心とした政治体制が確立した時代です。この時代には聖武天皇によって東大寺の大仏が作られたり、藤原不比等によって興福寺や春日大社が作られました。

その前の時代の飛鳥時代に伝来した仏教が日本の統治体制のなかに組み込まれ、各地でお寺が作られ始めるのもこの時代です。古都奈良の文化財は、こうした平城京を中心とした日本の律令国家と仏教に関する多数の世界遺産を見ることができます。

古都奈良の文化財の回りかた

古都奈良の文化財である世界遺産は、大きくわけて3つのエリアに分類することができます。第一が奈良最大の観光スポットである奈良公園とその周辺、第二が平城京、そして第三が唐招提寺と薬師寺です。それぞれ3つのエリアは離れており、車で回るのが最適です。奈良公園で東大寺、興福寺、春日大社、元興寺を観光し、その後平城京、薬師寺、唐招提寺へと向かってもいいでしょう。また、奈良公園だけでかなりのボリュームがあるため、日にちを分けて観光するのもおすすめです。

東大寺

古都奈良の世界遺産の代表的な存在が東大寺です。東大寺は奈良公園にある一大観光スポットで、奈良の大仏で知られる巨大な廬舎那仏と大仏殿が見所の観光スポットです。ここでは他では見ることが出来ない、古都奈良ならではの建築物が多数目の当たりにすることができます。

東大寺は、奈良時代を代表する天皇、聖武天皇によって作られました。仏教は聖徳太子の時代に韓国から伝来していましたが、本格的に日本に宗教として根付いたのが聖武天皇の時代からです。当時、朝廷は天皇中心の律令国家を建設中で、その支配体制の象徴として仏教を利用しました。日本全国にお寺を建てるとともに、そのお寺の総本山として作られたのが東大寺です。例えば、東大寺では僧になるための戒律を授ける戒壇院が設けられました。また仏教の象徴である巨大な大仏が設けられました。

東大寺大仏

現在の東大寺は、奈良公園の一角を占める巨大な観光スポットで、そこではさまざまな見所が登場します。また建物の多くが国宝に登録されています。そのエリアは広大で、大きく分けると、大仏殿があるエリア、東部の二月堂があるエリア、戒壇院、正倉院と分けられます。ここでは代表的な東大寺の見所についてご紹介します。東大寺の最大の見所が南大門から続く大仏殿と大仏殿の内部にある巨大な大仏廬舎那仏です。

この南大門から大仏殿にかけての建物は、平安時代末期に平重衡によって焼き討ちにあい焼失してしまったものですが、鎌倉時代に入って再建されたものです。いずれも国宝に登録されており、特に大仏殿は、正面の幅57.5メートル、奥行き50.5メートル、高さ49.1メートルと圧倒的な巨大さを誇ります。これは世界最大級の木造建築として、しられ現代の建物ではない独得の迫力と雰囲気を味わえることでしょう。そしてこの大仏殿の内部では廬舎那仏が登場します。

東大寺

世界最大級の木造建築物、東大寺大仏殿です。

廬舎那仏も聖武天皇によって作られ、大仏開眼の儀式が752年に行われました。因みにその建造費用は現代の貨幣価値に換算すると4657億円とされており、その建設事業が国家の一大プロジェクトだったことがわかります。大きさは14.7メートルの高さをほこり、周囲は70メートルという巨大なものになります。この大仏殿から廬舎那仏にかけての一体は世界遺産としても、奈良観光としても最大の見所と言えるでしょう。

また、東大寺にはこの大仏殿以外にも多数の国宝が登場するのです。東のエリアには二月堂や三月堂が立ち並び、いずれも国宝として貴重な姿をまのあたりにすることができます。更に戒壇院では天下三戒壇として僧に戒律を授ける場所ものこります。少し離れた場所には多数の国宝、文化財を所蔵する正倉院が残されています。

東大寺二月堂

東大寺二月堂です。

東大寺にはすぐ隣に、二つの日本庭園もあります。南大門の横の道を西へ進むと登場するのが依水園と、吉城園です。この二つはもともと興福寺の別院であった場所で、江戸時代以降、日本庭園として改築されました。依水園では東大寺南大門を大胆に取り入れた借景式の日本庭園が味わえ、吉城園では自然に囲まれた昔ながらの風景がまのあたりにできます。どちらも東大寺近くの観光スポットとしておすすめです。

東大寺 依水園

東大寺のすぐそばにある日本庭園。依水園

東大寺の利用案内

所在地:〒630-8587 奈良市雑司町406-1 
TEL:0742-22-5511 
FAX:0742-22-0808
拝観時間:大仏殿・法華堂(三月堂)・戒壇堂 7時30分~17時30分(4月~10月)、8時~17時(11月~3月)、東大寺ミュージアム 9時30分~17時30分(4月~10月)(最終入館17時) 、9時30分~17時(11月~3月)(最終入館16:30)
利用料金:大人600円、高校生600円、中学生600円、小学生300円(大仏殿・法華堂・戒壇堂、東大寺ミュージアム、それぞれ)、セット券中学生以上1000円、小学生400円

興福寺

東大寺と共に奈良公園にある世界遺産の一つが興福寺です。興福寺も古都奈良を象徴する存在で、奈良時代から平安時代にかけて朝廷の権力を握っていた藤原氏の氏寺として知られています。藤原氏の初代藤原不比等によって氏寺として作られ、奈良県は実質的には興福寺が荘園などの領地を支配していたとされています。特に平安時代には興福寺は多数の僧兵をかかえ、時の権力者である平家にも対抗し強訴などを行ったことで知られています。この興福寺は東大寺のすぐ隣にあり、巨大な歴史的建造物の数々を見ることができます。

興福寺

巨大な五重塔は圧倒的な迫力です。

興福寺も東大寺と同じく、平安時代末期に平重衡の焼き討ちにあってしまったため、その多くが焼失し室町時代に再建されたものです。興福寺ではその中でも多くの建築物が国宝に登録されており、他では見ることが出来ない建物がまのあたりにできます。中でもその特長の一つが圧倒的な巨大さです。伽藍としては中金堂、東金堂、西金堂という3つの金堂があり、最近では中金堂が再建されました。また、室町時代に再建された東金堂は国宝に登録されています。

興福寺

巨大な金堂です。

また五重塔も室町時代に再建されたもので、その高さはなんと50.1メートル、日本に現存する木造の塔の中では京都の東寺に次いで二番目の大きさを誇っています。大きさは五重塔ほどではありませんが三重塔も国宝としてみることができます。興福寺の三重塔は鎌倉時代に作られたもので、美しい姿を見ることができます。更に国宝としては北円堂があります。北円堂も鎌倉時代に作られた歴史的建築物で、貴重な姿が見ることができます。

興福寺 三重塔

三重塔も国宝です。

興福寺の利用案内

所在地:〒630-8213奈良市登大路町48
TEL:0742-22-7755
FAX:0742-23-1971
駐車場:普通車46台
駐車場利用時間:9時~17時
駐車料金:大型バス2500円、乗用1000円、タクシー500円
拝観料:興福寺国宝館 大人700円、中高生600円、小学生300円
拝観時間:9時~17時(入館は16時45分まで)
東金堂拝観料:大人300円、中高生200円、小学生100円
拝観時間:9時~17時(入館は16時45分まで)

春日大社

奈良公園の三大スポットの内の一つが、春日大社です。春日大社は藤原氏の氏神を祀る神社として、日本全国に存在する1000近い春日神社の総社としての役割を持つ神社です。興福寺が藤原氏の氏寺であることから、この両者は一体のものとして知られていました。実際、興福寺が僧兵を抱えて強訴を行う際には、春日大社の御神木をご神体として担ぎ強訴を行ったともいわれています。

春日大社

春日大社も東大寺や興福寺と同じく世界遺産にふさわしい国宝が登場します。本社本殿である4棟の朱塗りの建物はその絢爛な姿だけではなくおよそ1200年以上の歴史を誇る貴重な文化財として目の当たりにできます。実際、遠くから見るだけではなく、春日大社の内部まで入って見学が可能です。建物の国宝は本殿のみですが、それ以外の国宝として多数の太刀や甲冑などが存在します。この甲冑や太刀の数々は国宝殿で見ることができます。

春日大社

春日大社にはまた、天然記念物である樹林が見所です。春日大社の周辺を囲む原生林は、春日山原始林といわれなんと250ヘクタールもの広さを誇っており、世界遺産の一部として認定されています。ここでは、さまざまな種類の植物が生い茂っており、市街地に隣接する珍しい原生林として非常に価値が高いものとされています。こちらは世界遺産であると同時に天然記念物であり、更には国の名勝にも指定されています。

春日大社には万葉植物園もあります。万葉植物園では、藤が見所とされており、藤が咲き誇る4月から5月ごろまでには植物園の藤の部分が紫一色に染め上がります。藤の種類も豊富で20品種約200本もの藤の木が登場します。こちらも春日大社の見所スポットとしておすすめです。

これまでご紹介してきたように、奈良公園にある3つの主要スポット、東大寺、興福寺、春日大社はいずれも世界遺産として他では見ることが出来ない圧倒的な建築物が見所です。また、多数の国宝級の歴史的展示物も登場し、充実した1日を過ごすことが出来るでしょう。

春日大社の利用案内

所在地:〒630-8212 奈良県奈良市春日野町160
TEL:0742-22-7788
拝観時間:6時~18時(4月~9月)、6時30分~17時(10月~3月)
拝観料:本殿500円、国宝館 一般500円、大学生高校生300円、小中学生200円、万葉植物園大人500円、小人250円
駐車場:バス2500円、乗用車1000円、

元興寺

奈良公園興福寺のすぐ近くにあるもう一つの世界遺産が元興寺です。元興寺は奈良に残る古き良き街並み「ならまち」の中にあるお寺で、本堂は国宝に登録されています。厳密にいうと、現在の「ならまち」がかつての元興寺の中に作られた町です。

元興寺はもともと飛鳥時代に初めて作られた官寺である法興寺です。法興寺は飛鳥時代の権力者であった蘇我馬子によって作られました。蘇我馬子は、冠位十二階の制などを整えた人物で、当時日本に仏教が伝わってきたことからその最初のお寺として建てたのが法興寺なのです。法興寺はその後、飛鳥の都であった藤原京が平城京に遷都するにおよび、元興寺として移築されたのです。

元興寺

ちなみに移築された法興寺は飛鳥寺として現在もその地に残っています。元興寺は興福寺などと共に一時期は強大な勢力をほこり、「ならまち」一体がすべて境内に含まれるほどでしたが、次第に衰退していきました。しかし、境内が「ならまち」という商業都市として発展し、現在も町屋としての姿が貴重な観光資源となっています。

元興寺の多くは創建当時の建物が焼失してしまっていますが、本堂などが鎌倉時代の建物として国宝に登録されています。しかし瓦などには創建当初とされる飛鳥時代や奈良時代の古瓦が使用されており貴重です。また本堂の隣に建てられている禅室も国宝です。こちらも本堂同様、鎌倉時代に作られた僧房を改築したもので、こちらも西暦582年に伐採された樹木が使用されています。

元興寺

元興寺は奈良の古き良き街並みである「ならまち」の観光スポットとして見ることができます。因みに先にもご紹介しましたが、厳密には「ならまち」がかつての元興寺の境内に作られた町です。「ならまち」は49.3ヘクタールもの面積を持つ美しい町並みで、奈良町都市景観形成地区に指定されています。

奈良町

もともと中世以降に商業都市として発展してきた町で、墨や布団、蚊帳、晒し、といった日用品から、酒、醤油といった酒造業、更には刀など、あらゆる産業が発展した町なのです。中世から江戸時代にかけて発展し、現代に入ったあとも第二次世界大戦の空襲からも生き残った町並みです。こうしたことから、江戸情緒あふれる街並みが数多く残り、町歩きの散策が楽しめます。

元興寺の利用案内

所在地:〒630-8392奈良市中院町11番地
TEL:0742-23-1377
FAX:0742-23-1378

平城京跡歴史公園

奈良の世界遺産はそのほとんどが神社や仏閣ですが、平城京跡歴史公園は、かつての古都平城京を再現された巨大な歴史公園です。奈良時代は藤原京から平城京に遷都し、平安京に移るまでの時代で、平城京は奈良時代の朝廷の中心的な機構が集まる都市でした。

平城京は天皇が住んでいる内裏と、儀式を行う朝堂院、更には役人たちが執務を行う官衙で構成されており、その広さは南都約120ヘクタールにも及ぶほどです。この平城京は発掘調査がすすみ、近年になって、その建物を修復し復興する動きが盛んになりつつあります。

平城京歴史公園

この整備計画は文化庁の元行われ、既に2010年に第一次大極殿、朱雀門、朱雀大路、東院庭園、などが復元されています。そこでは現代では見ることが出来ない古代日本の巨大な首都の姿を感じることが出来るでしょう。また、この復興計画はまだ続いており、かつての巨大な姿が復活しつつあります。

この平城京跡歴史公園は入口である朱雀門ひろばが主要な見所スポットとなっております。朱雀門は1998年に復元が完了した平城京の正門で、朱雀門の入り口は朱雀大路といわれる巨大な大通りになっています。かつての都は条坊制といわれる都市区画に則って作られており、いわゆる碁盤の目のように道路がひかれ町が作られていました。

その中心を通るのが朱雀大路で、正門が朱雀門なのです。朱雀門は高さ20メートル、間口約25メートルの巨大な門で、朱雀大路はなんと幅74メートルの広さを誇ります。更に、この朱雀ひろばのエリアには、1300年前の朱雀門や朱雀大路以外にも、ここ平城京がわかるさまざまな展示館があります。平城京いざない館では、平城京の様子などさまざまな展示が楽しめます。

平城京歴史公園

奈良時代といえば、遣唐使が始まった時代ですが、ここでは遣唐使船のリアルな展示も行われています。遣唐使船は広場の池の部分に本物に近い大きさで展示されており、その内部まで入ってみることが可能です。当時は中国から文化や芸術、更には宗教などを取り入れており、最先端の国際交流を担う存在だったのです。

この遣唐使船があるエリアには、3つの天平館があります。天平うまし館では遣唐使の乗り込み以外に、カフェレストランや体験企画コーナーがあります。天平みつき館では、奈良県内の観光スポットの情報があるだけではなく、お土産コーナーとして利用が可能です。

平城京歴史公園

天平みはらし館では展望デッキや展望室が設けられており、広大な平城京跡を一望することができます。また最先端のVRシアターを初め、レンタサイクル貸し出し、ジョギングサイクルステーションなども完備している施設です。天平つどい館では、集合スペースとして利用ができます。

平城京跡歴史公園の利用案内

平城宮跡管理センター
所在地:〒630-8012奈良県奈良市二条大路南三丁目5番1号
TEL:0742-36-8780
FAX:0742-36-8781
時間:9時~16時30分(朱雀門ひろばは10時~18時)
拝観料:無料

薬師寺

平城京から車で20分ほどの場所にあるのが古都奈良の文化財の世界遺産の一つである薬師寺です。薬師寺は、興福寺や東大寺と共に、南都七大寺の一つに数えられたお寺で、天武天皇が開基であるお寺です。天武天皇の時代には飛鳥の藤原京のエリアに作られていましたが平城京に遷都するにおよび、現在の地に移されたのです。平城京に移築された後は、2度火災によって伽藍が焼失してしまいました。その多くが江戸時代に再建されたものです。その多くが朱塗りで豪華絢爛な建築様式で、巨大さと絢爛さに圧倒されることでしょう。

薬師寺

薬師寺は天武天皇が、皇后である持統天皇の病の平癒を祈願して建立したものになります。本尊は薬師如来です。薬師寺は、前述したようにそのほとんどが江戸時代に再建されたものですが、唯一東塔だけは奈良時代のものが現存しています。

東塔は国宝に登録されており、高さ34.1メートル、東寺の五重塔、興福寺の五重塔、醍醐寺の五重塔に次いで4番目の大きさを誇る巨大な塔なのです。また薬師寺には東塔以外にも現代になってから再建された金堂や西塔、重要文化財の南門など大迫力の伽藍が登場します。

薬師寺

薬師寺の利用案内

所在地:〒630-8563 奈良市西ノ京町457
TEL:0742-33-6001
FAX:0742-33-6004
拝観時間:8時30分~17時(拝観締切16時30分)
拝観料:大人1100円、高校生・中学生700円、小学生300円

唐招提寺

最後に古都奈良の文化財の世界遺産としてご紹介するのが唐招提寺です。唐招提寺は薬師寺からほど近い場所にあるお寺で、日本に戒律を伝えた鑑真が建立したお寺です。もともと仏教は日本が中国から導入したものですが、聖武天皇の時代に東大寺を建立し、日本全国にお寺を作り、仏教による統治を開始しました。

その際、僧を養成するための戒律と、その指導的役割を果たす人物として鑑真を唐から招いたのです。当時、日本へ船で渡るのは非常に危険とされていた中、鑑真は5回もの渡航に失敗したのちに日本を訪れ、戒律を授ける戒壇院を作りました。戒壇院は日本全国で3か所作られ、大宰府の観世音寺、奈良の東大寺、下野の薬師寺に設けられました。

唐招提寺

鑑真は日本で戒壇院の設立を行った後も日本に住み、唐招提寺の地を与えられ、伽藍を建設しました。唐招提寺は建物の多くが国宝や重要文化財に登録されており、中でも金堂は奈良時代に作られた建物として唯一現存するものであり、雄大な姿を見せてくれます。また、金堂の周りには同じく国宝の講堂や鼓楼、重要文化財の御影堂、礼堂などが立ち並びます。

唐招提寺

唐招提寺の利用案内

所在地:〒630-8032 奈良市五条町13-46
TEL:0742-33-7900
FAX:0742-33-5266
拝観時間:8時30分~17時まで(受付は16時30分)
拝観料:大人・大学生600円、高校生400円、中学生400円、小学生200円
御影堂:大人・大学生500円、高校生300円、中学生300円、小学生200円
新宝蔵:大人・大学生200円、高校生100円、中学生100円、小学生100円
アクセス:最寄り駅JR・近鉄奈良駅、近鉄西ノ京駅から奈良交通六条山行バス17分「唐招提寺」下車すぐ
駐車場 有(乗用車150台・有料)

法隆寺地域の仏教建造物

奈良の世界遺産は、これまでご紹介した古都奈良の文化財以外に、法隆寺地域の仏教建造物もあります。法隆寺は世界最古の木造建築物として知られ、かの有名な聖徳太子が作ったお寺として有名です。7世紀から19世紀にかけての数々の仏教建造物が残されており、その巨大な伽藍は多くの人々を魅了してやみません。この法隆寺地域の仏教建造物の世界遺産は、主に法隆寺とすぐ近くの法起寺で構成されています。

法隆寺

法隆寺は世界最古の木造建築物群が有名な、奈良の一大観光スポットです。今から遡ること1400年以上前、西暦607年に創建されたと伝えられます。推古天皇の時代、聖徳太子が中心となって建造を行いました。もともとこの法隆寺があった場所は聖徳太子の生家である斑鳩宮があった場所です。

奈良の多くの神社仏閣は、兵火などの火災によって焼失し、鎌倉時代や室町時代、江戸時代などに再建されたものが多いですが、法隆寺は何度か火災があったものの大きなものはすくなく、現在まで多数の建築物が残されているのが特長です。

法隆寺

法隆寺の伽藍は大きく分けて西伽藍と東院伽藍に分けられます。西伽藍は入口である南大門や中門をくぐると登場する一体で、金堂や五重塔などが登場します。周囲を回廊で囲まれており、大講堂や鐘楼、経蔵など堂々たる伽藍がまのあたりにできます。この西伽藍の建物はすべて国宝に登録されており、圧倒的な姿がみれます。

一方、東院伽藍では、かつて聖徳太子の一族が住んでいた斑鳩宮があった場所に作られた伽藍です。国宝の夢殿は、八角形の奈良時代の建物で、聖徳太子の等身像とされる救世観音像が安置されています。また奈良時代の住宅建築として伝法堂があります。

法隆寺

こちらも国宝として貴重な姿がまのあたりにできます。法隆寺は建造物以外にも多数の文化財を収蔵していることでも有名です。多数の仏像が所蔵されており、大宝蔵院で展示されています。

法隆寺の利用案内

所在地:〒636-0115 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1の1
TEL 0745-75-2555
拝観時間:8時~17時2/22~11/3、8時~⒗時30分 11/4~2/21
拝観料:一般1,500円 / 小学生750円

法起寺

法隆寺と共に世界遺産に登録されているのが法起寺です。法起寺は山背大兄王が開基とされるお寺で、聖徳太子ゆかりのお寺としても知られています。法隆寺からほど近い場所にあるお寺で、聖徳太子建立七大寺の一つに数えられます。

因みに法隆寺の近くには法起寺の他法輪寺、中宮寺など7世紀ごろに創建したお寺が存在します。法起寺はさまざまな伽藍が残されていますが、中でも西暦706年から残る三重塔が最大の見所です。高さ24メートルのこの塔は、日本最古の三重塔で、薬師寺東塔を除けば日本最大の大きさを誇ります。この陶は国宝に登録されており、見応えがあります。

法起寺の利用案内

所在地:〒630-0102 奈良県生駒郡斑鳩町大字岡本1873番地
拝観時間:2月22日~11月3日 8時30分~17時、11月4日~2月21日 8時30分~16時30分
拝観料金:一般300円、小学生200円

まとめ

奈良の世界遺産は、かつての平城京を中心とした古都奈良の観光スポットと、法隆寺に関する観光スポットの二つに分かれており、それぞれ二カ所の世界遺産をめぐることで、奈良の代表的な観光スポットを網羅することが出来ます。

東大寺から興福寺、春日大社といった奈良公園の寺社にはじまり、巨大な平城京跡や、薬師寺、唐招提寺という奈良時代を象徴する建築がまのあたりにできます。また法隆寺では世界最古とされる木造建築物がまのあたりにでき、きっと充実した観光が楽しめることでしょう。またこれ以外のスポットもおすすめですので他の観光スポットと組み合わせてもいいでしょう。