軽井沢の明治時代の高級ホテルがそのまま残る、旧三笠ホテル

明治時代からつづくリゾートの歴史が感じられる旧三笠ホテル

日本で有数のリゾート地と言われる軽井沢。かつて江戸時代には中山道の宿場街としてさかえ、リゾート地として開発が進められたのは明治時代に入ってからと言われています。もともとこの軽井沢は標高1000メートルという高さに位置していることから、避暑地として注目されました。

また、美しい景色がカナダのトロントなどに似ていることから、日本に滞在する多くの外国人に親しまれ、明治時代には日本三大外国人避暑地の一つにも数えられるほど。多くの知識人や文化人が訪れました。そんなリゾート地として、国内外から注目されるようになった軽井沢ですが、明治時代には信越本線などの交通網の発達とともに、数多くのホテルが建設されました。

1894年、明治27年に軽井沢で最初の洋式ホテルである亀屋ホテルが建設されると、次々と大手資本が参入。数々の洋式ホテルが建設され、東京後背地のリゾート地として発展しました。当時の洋式ホテルで、今でもリゾートホテルとして経営を行っているところもありますが、そのほとんどがリニューアルされ新たな形に生まれ変わっているのが現状です。

そのような中、明治初期から純西洋建築の変わらぬ姿を残した洋式ホテルが残っています。それが旧三笠ホテル。本日は100年以上も経過したいまも、変わらぬ姿を見ることができる重要文化財、三笠ホテルをご紹介します。

軽井沢 旧三笠ホテル

旧三笠ホテルへのアクセス

旧三笠ホテルは、軽井沢の中心部である軽井沢銀座の商店街から山の方に向かって進んだ奥地にあります。軽井沢銀座は軽井沢駅前に広がる商店街ですが、旧三笠ホテルまで車で10分ほどで行くことができます。軽井沢銀座の街歩きや周辺の観光スポットとセットで訪れることをオススメします。ちなみにカンデオホテルズ茅野から軽井沢は約2時間ほどの場所です。

旧三笠ホテルはこちらです

当時は一泊20万円以上、明治時代の高級ホテルが見れる

旧三笠ホテルが完成したのは、今からおよそ100年以上前の1907年にさかのぼります。冒頭で述べたとおり、軽井沢がリゾート地として整備され始めた初期の頃から残る大変貴重なホテルです。実際の営業は1970年まで続けられ、今では国の重要文化財として多くの観光客が訪れる軽井沢の代表的なスポットです。

その特徴は、なんといっても建物が開設当時のまま残されている点。廃業時においても50パーセントは開業当初の部分が残されていました。明治時代は、鎖国を経た日本が、本格的に西欧諸国の文化を受け入れた時代。ホテルの建築もあらゆる部分に西欧建築の技巧が取り入れられています。

上記で述べたとおり、軽井沢は多くの文化人や財界人が訪れた場所ですが、こうした宿泊客が多いことから、旧三笠ホテルは軽井沢の鹿鳴館と呼ばれていました。ちなみにその宿泊料金ですが一等が12円、二等が8円、三等が5円とのこと。現在の貨幣価値に直すと、大体一等が一泊24万円、二等が16万円、三等が10万円という超高級ホテルです。客室は30室、定員は40名まで宿泊可能であり、今でも多くの客室を見ることができます。

軽井沢 旧三笠ホテル

美しい洋館のホテルが見れる

軽井沢 旧三笠ホテル

重要文化財にも登録される

軽井沢 旧三笠ホテル

明治時代の洋館がそのまま残る

日本人によって設計、施工されたこだわりの西欧建築ホテル

旧三笠ホテルの開業は当時の実業家であり、日本郵船や明治製菓役員であった山本直良が行いました。建築スタイルは既に述べたとおり、純西洋風建築ですが、竣工は日本人によって行われました。設計は岡田時太郎、監督は佐藤万平、棟梁は小林代造、で施工は全てここ軽井沢の地元の人々が行いました。また、建築資材も現地のアカマツを使うなど、日本人と日本の素材によって完成されたホテルです。

ベースとなる建築様式はアメリカのスティックスタイルと言われる木造建築の一種で、釘を使わない構造工法が採用されることも。ちなみに、現代ではこのスティックスタイルは鉄筋コンクリートの様式にもデザインがそうなっていれば採用されるとのことです。旧三笠ホテルはこのスティックスタイルをベースにしていますが、各部分では違う趣が取られており、例えば扉のデザインはイギリス風、下見板はドイツ風など、欧米の要素が全体に詰まったホテルだと言えます。

こうした当時ではなかなか見ることができない西欧建築である三笠ホテルは、大変瀟洒なホテルとして知られ、政財界からだけではなく文人、や墨客などの文化人からも愛され昭和までその絶大な人気を誇ったといいます。

軽井沢 旧三笠ホテル

日本人によって設計された本格西洋建築

軽井沢 旧三笠ホテル

外の環境も美しいです

まとめ 100年前の一流ホテルを見れる

旧三笠ホテルの最大の見所は、今ではほぼ現存していない、明治時代の一流ホテルを目の当たりにすることができる点です。建物の外観だけではなく建物の内部の客室やロビー、など細部に渡ってみることができる貴重な文化財です。軽井沢には多くの観光スポットがありますが、旧三笠ホテルはその中においても、かつてのリゾート地の歴史を実感することができるスポットです。

カンデオホテルズ茅野