櫛田神社。博多祇園山笠の中心

櫛田神社とは。博多祇園山笠の中心

博多のお祭りと言えば、博多祇園山笠です。毎年7月1日から15日にかけて開催される日本有数のお祭りで、開催期間中にはなんと300万人もの観客が博多の町に押し寄せると言われています。その間、福岡市内の⒑数カ所に高さ10数メートルもの巨大な山笠が立ち並び、市内を疾走する様は、他ではみることが出来ません。

この祇園山笠の大きさは重さ1トン以上にも上り、ダイナミックなお祭りとして見るものを圧倒します。そんな祇園山笠の祭事を行う神社が櫛田神社です。

櫛田神社は、また7月の祇園山笠以外に5月に行われる博多どんたく祭り、10月の博多おくんちなど、季節ごとのさまざまなお祭りを行う神社でもあります。特に祇園山笠では、市内を疾走する山笠の内、フィナーレを飾る追い山笠の出発地として知られています。

また5月の博多どんたく祭りでは、松囃子の出発は櫛田神社から行います。こうしたことから、櫛田神社の境内には巨大な山笠が常設で展示されておりお祭りを見れなくても、訪れる人に圧倒的な迫力の山笠を見せてくれます。

櫛田神社

櫛田神社の歴史

櫛田神社は非常に古い歴史をもつ神社です。その始まりは、天平年間、いわゆる奈良時代に創建された神社で、境内の中にある本殿や絵馬、巨木など、古い神社の情緒がたっぷりと残されています。その存在は博多の氏神、総鎮守として古くから博多の街の中心的存在でした。

また、現在でも多くの人々から「お櫛田さん」の愛称で親しまれている神社なのです。祀られている神様は、大幡大神、天照皇大神、素盞嗚大神の三つの神様です。櫛田神社はもともと三重県松阪市にあった櫛田神社が勧進されて作られたのが始まりとされていますが、有力な説として、平安時代末期に平清盛が日宋貿易の拠点として博多に勧進したのが始まりという説が有力です。

平清盛は日本で初めて武士による政権を打ち立てた人物ですが、最も力を入れていたのが日宋貿易で、音戸の瀬戸などの航路を開いたり、厳島神社を開設したりしました。櫛田神社はいわば貿易港として古来から栄えていた博多の氏神として存在したのです。

その後、戦国時代に博多は大友宗麟の領地になりましたが、キリスト教の布教に熱心な大友宗麟によって、櫛田神社にイエズス会の教会堂や司祭館が建てられるなどして、一時荒廃したといいます。その後豊臣秀吉によって復興され、櫛田神社の社殿も秀吉によって作られたのです。

櫛田神社

奈良時代に創建された建物です

櫛田神社の見所とは

櫛田神社には博多の氏神としてさまざまな見所が存在します。一大祭りとして知られる祇園山笠の展示や豊臣秀吉ゆかりの本堂まで、多数の見所が登場します。

櫛田神社

本堂も見ごたえがあります

櫛田神社

結構な広さです

櫛田神社

圧巻の本堂

巨大な山笠は一見の価値あり

祇園山笠は、お祭りの時期である7月1日から15日以外でも、ここ櫛田神社で巨大な姿を目の当たりにできます。この山笠は高さ10メートル以上、重さ1トンにも上る巨大な存在です。お祭りではこの山笠が市内を疾走するのですが、ここでは雄大な姿を間近で見ることができるのです。

もともと祇園山笠の発祥は、鎌倉時代にさかのぼると言われています。当時1241年の博多で疫病が蔓延した際、承天寺の開祖として有名な聖一国師といわれた円爾が、木製の施餓鬼棚に乗って水で街中を清め、疫病退散を祈願したことが発祥とされています。

因みにこの円爾は宗からお茶を持ち帰り、静岡県に栽培を持ち込んだ人物としても知られています。この櫛田神社に展示してある山笠の飾り山は、1960年に九州朝日放送から奉納されたものです。

櫛田神社

そして最大の見所がこの巨大な山車です

豊臣秀吉ゆかりの博多塀と境内

博多の町は戦国時代に荒廃したことはご紹介しましたが、豊臣秀吉によって復興されました。豊臣秀吉は元来経済政策に優れ、堺や博多の商人たちとも懇意にしていたこともあって、博多の価値を重要視し復興に力を入れたと言います。その際、秀吉は復興を迅速に行うため、戦いで壊された焼石ややけ瓦を塀に利用するという斬新な復興政策をとりました。

それが、秀吉ゆかりの「博多べい」といわれる独特の塀です。この「博多べい」は、現代ではあまりみることができませんが、ここ櫛田神社でみることができます。因みに櫛田神社の「博多べい」は、安土桃山時代を代表する茶人で、博多の代表的な商人、嶋井宗室の屋敷から移築されたものです。櫛田神社の社殿もそのとき豊臣秀吉によって再興されたものです。「博多べい」は、聖福寺や黒田官兵衛のお墓がある崇福寺などでも見ることができます。

櫛田神社

博多塀が見られる数少ないスポットの一つです

樹齢1000年。櫛田の銀杏

櫛田神社の境内の中には、樹齢千年ともいわれる銀杏の木があります。この木は福岡市の天然記念物に登録されており、櫛田神社の御神木として知られています。銀杏は一般的には「ぎんなん」といわれますが、福岡では「ぎなん」といわれており、櫛田神社の銀杏も「ぎなん」と呼ばれたりします。

このご神木の直径は190センチで、木の1年間の成長が平均2mmなため、逆算して950年ほどではないかと言われています。高さは20.8メートルにも及び、その巨大な姿はご神木にふさわしい存在です。

櫛田神社

樹齢1000年の御神木

櫛田神社

神社内は多くの鳥居や歴史的な建物が

博多歴史館

櫛田神社では、博多の歴史を知ることができる博多歴史館も設置しています。こちらの歴史観では、入館料300円で刀剣や博多の歴史的な遺物をみることができます。例えば博多の歴史と言えば祇園山笠ですが、ここでは山笠を中心とした博多ならではの文化や歴史が紹介されています。さらに櫛田神社と博多の町は秀吉によって復興されましたが、豊臣秀吉からの朱印状などもこちらで展示されています。

櫛田神社

山笠祭り以外も見ごたえがあります

櫛田神社へのアクセスと利用案内

櫛田神社へのアクセスは地下鉄祇園駅からのアクセスがもっとも近いです。地下鉄祇園駅から櫛田神社の表参道を通り、本殿へ向かうルートがもっともベーシックな方法。周囲には合わせてみたい博多町家ふるさと館や、はかた伝統工芸館なども多く存在し、商人の街博多の古き良き情緒が感じられる場所になります。

カンデオホテルズ福岡天神からは徒歩で15分、カンデオホテルズ ザ・博多テラスからは徒歩8分で行ける距離にあります。散歩感覚でアクセスすることもできますし、もちろん地下鉄で天神駅から祇園駅に行くという方法も。ちなみに櫛田神社のすぐ上には博多の昔ながらの商店街、中洲川端商店街があり、中洲川端駅までそのままアクセスも可能。

神社に参拝後は、中洲川端商店街を散策し、中洲川端駅付近の甘味処鈴懸などで疲れを癒すというコースもオススメです。

カンデオホテオルズ福岡天神から櫛田神社はこちらです

カンデオホテルズ ザ・博多テラスから櫛田神社はこちらです

櫛田神社の利用案内

所在地:〒812-0026 福岡県福岡市博多区上川端町1-41
TEL:092-291-2951
最寄り駅:祇園(福岡県)駅から徒歩約5分-道案内
営業時間:社務所、札所/9時~17時、参拝時間/4時~22時

櫛田神社の周辺おススメ観光スポット

櫛田神社博多の町の中心にあることから、周辺にはさまざまなおススメ観光スポットがあります。ここでは櫛田神社と一緒に回りたい、おススメスポットをご紹介します。

川端通商店街

櫛田神社のすぐ隣にある商店街が川端通商店街です。こちらの川端通商店街は130年以上の歴史を誇る商店街で、全長400メートルの商店街には約130軒のさまざまなお店が登場します。

この商店街は、櫛田神社から九州の歌舞伎スポットである博多座がある中洲川端駅まで通じており、その通行量はなんと1日1万人以上にのぼる日もあるとか。祇園山笠の時期以外にも散策が楽しめます。

川端通商店街

博多町屋ふるさと館

櫛田神社から歩いて数分の場所にあるのが博多町屋ふるさと館です。この博物館はその名前の通り、博多の町屋を改築した博物館で、博多ならではの暮らしや文化、お祭り、更には博多を代表する伝統工芸である博多人形や博多張子、博多独楽、博多曲物といった体験、展示が楽しめます。

更にお土産物スポットとしても知られ、旅の思い出の品なども購入することができます。ちなみにこの博多町屋ふるさと館は、建物そのものも明治時代中期である博多織の織元の町屋を改装しており、福岡市の指定文化財に登録されています。

博多町屋ふるさと館

博多のお寺たち

櫛田神社のすぐ近くには、博多を代表するお寺が多数登場します。福岡藩主であった黒田家の歴代当主が眠る東長寺では、木造坐像として日本一の大きさを誇る「福岡大仏」や、国の重要文化財の木造千手観音立像、市の指定建造物に登録されている六角堂、更には巨大な五重塔をはじめ見所が多数あります。また承天寺は、祇園山笠の発祥である円爾が作ったお寺として目の当たりにできます。

この承天寺では、現代の日本にもつたわるさまざまな物の発祥の地として知られ、祇園山笠以外に、蕎麦やお饅頭といった食べ物も円爾が宋から持ち帰ったお寺でもあります。聖福寺は、日本で最初の禅寺として、臨済宗の開祖として知られる栄西が作ったお寺です。山門は後鳥羽上皇から送られた額が飾られており、他のお寺とは一風変わったわびさびの雰囲気がただよう美しい空間が特長的です。

このお寺は豊臣秀吉や福岡藩からの庇護をうけたお寺として知られ、山門から仏殿など伽藍を誇る他、史跡としても登録されるなど、見応えがあるお寺です。そして、更に少し足を延ばすと黒田官兵衛を初めこちらも黒田家当主のお墓がある崇福寺が登場します。この崇福寺では、さらにかつての福岡城の城門が移築され、山門として利用できます。因みに黒田官兵衛の御墓の見学は予約が必要です。

聖福寺

まとめ

このような見所がたくさん詰まった櫛田神社は博多の街の観光には欠かすことができないスポットです。お祭りの季節である5月、7月、10月もいいですが、それ以外の季節でも昔ながらの博多の街を体験できるのは、ここ櫛田神社周辺かと。表参道から櫛田神社まで散策し、その後昔ながらの商店街、中洲川端商店街を通れば、情緒たっぷりの博多の街を味合うことができます。